画像:住民参画システム利用の手引き 〜地域SNS、公的認証対応アンケートシステム〜
トップページ導入検討編> 4. SNSと地域SNSの違い
目次
座長あいさつ
総論
導入検討編

1. ICTを活用した住民参画の方法
2. 主なICT住民参画手段
3.地域SNSとは
4.SNSと地域SNSの違い
5.地域SNSの費用
6.電子アンケートとは
7.電子アンケートの費用
8.高齢者などの参加
9.住民ニーズの把握
10.施策への反映
11.運営体制
12.議会との関係
参考1 実証実験地域の概要
参考2 実証実験関係者座談会


実践編 地域SNS

実践編 電子アンケートシステム
資料編
4. SNSと地域SNSの違い

SNSと、地域SNSの違いは何ですか?

キーワード
・リアルコミュニティとの連動
・災害時活用
・分散型オープンネットワーク

関連項目
【実践編 地域SNS】 2-4 地域SNS間の広域連携
【実践編 地域SNS】 5-6 まちかどレポーター
【実践編 地域SNS】 7-1 災害発生時の活用方法


・ SNSの多くは、全国を対象としてサービスを提供しています。一方、地域SNSは、特定地域を対象とした利用を想定しており、主に以下の特徴があります。

地域SNSの特徴(民間SNS等との違い)


(1)リアルな地域社会との連動
 ・地域SNSは、顔の見える実際の地域社会と融合した利用が中心となります。勧誘などの電子メールや誹謗中傷が横行する電子掲示板のような既存のインターネットサービスとは一線を画し、信頼性の高いコミュニティサイトを目指します。機能的には、以下のような要素が特徴として挙げられます。
○地図(GIS)との連携
  ・地域住民にとって地図情報は直感的にわかりやすく有効です。
○まちかどレポーター
・顔の見えるまちかどレポーターがマスコミでは流れないような地域情報を写真・コメント付きで発信します。災害時にも日頃使い慣れたシステムで地域情報を共有します。
○地域情報の提供
・行政機関等から気象警報、火災情報、不審者情報などをにタイムリーに提供します。事前に登録した関心分野についての情報をメールで配信します。
○電子会議室機能の充実
・電子アンケートと連携して、住民ニーズの把握や意見交換の仕組みとして活用できます。

(2)災害時利用
 ・普段は地域SNSとして友人同士のコミュニケーションなどに活用し、いざ災害が起きたら、画面が災害時モードに切り替わります。地震情報などをもとに、自動で切り替えることも技術的には可能です。マスコミではなかなか伝えられない、被災者が本当に必要とする情報を届けたり、顔の見えるまちかどレポーターが信頼のおける被災情報をアップしたり、各自が自分の安否情報を掲載するなど、他のメディアと補完しながら有効な情報源のひとつとして機能します。

(3)分散型オープンネットワークの形成
 ・地域SNSは、地域に根ざしたコミュニティとして地域単位での展開を図ります。これは、セキュリティ、アクセス負荷分散、管理負荷分散、災害時の相互バックアップなどの点でも利点があります。また、信頼できる地域SNS同士を相互につなぐしくみを構築し、安心して利用できるネットワーク上の場をつくります。
・参加者の招待がなくても、実名を登録し、ログインすることで、メンバーの日記、掲示板、プロフィールなどを見たり書き込んだり、様々な機能を利用することができます。
・実名を登録せず、ログインしなくても、行政情報や公開範囲を地域SNSの外まで設定したコミュニティ、日記等の情報は閲覧できます。

・ また、地域SNSは、他の多くのSNSと異なり、地域SNSの外への情報発信も可能です。情報発信ツールとしての地域SNSの可能性について、ながおか生活情報交流ねっとの桑原さんにお話を伺いました。
画像:桑原さん  検索エンジンで、例えば、「長岡」「グリーンツーリズム」で検索すると、長岡の地域SNS「おここなごーか」が一番上に表示されます。他にも、「長岡」と、「災害」「緊急」「鉄道事故」「凍み渡り」などで検索しても、上位に表示されます。これは閉じたSNSでは無かったことです。
地域SNSの中で、まちづくりや災害、その他語られている内容を検索エンジンで見つけられることは画期的なことだ思います。
検索エンジンの対象としても優秀な構造なようですので、いま少し進展すればおここなごーかの記事が長岡に関する様々なキーワードで上位表示ということになるかもしれません。

 

画像:検索画面の例一般に開かれた地域SNSこそインターネット的であり、閉じたSNSはそれに比べてパソコン通信を連想させます。参加しなければ見つけられない記事は社会に対する影響力は少ないと思います。数百万人の閉じたSNSより、数百人のおここなごーかの方が、インターネット全般・社会に与える影響は有る部分大きかったりするのではないかと思います。

中越地震の際、閉じたSNSで様々な情報が蓄積されたようですが、参加者の方しかその貴重な記事に触れていないのではないかと思います。検索エンジンに開放されている、外部へのRSS、トラックバック等により、地域SNSは新しいインターネットの世界を作り出すツールになりそうな気がします。(談)

総務省 | 財団法人地方自治情報センター