4) 業務要件定義表
☆ 様式の概要
業務要件定義表とは、DFDの作成を通じて洗い出された業務の「機能」が、それぞれどのように実現されているかをまとめた表です。
☆ 表記方法
図 「業務要件定義表の全体像」
業務要件定義表は、対象業務の個々の「機能」の実現手段(その「機能」を実現する作業の概要、その作業の入出力情報、作業の実施方法、作業が行われる場所や所管、作業量など)を表形式にまとめたものです。表中の各項目には下記の内容を書き入れます。
| 項目名 |
記載内容 |
| (No) |
(作業の通し番号) |
| 対応DFD |
対応するDFDの名称(階層0/1/2) |
| 作業名 |
作業の名称。大項目は対応 DFD 内の該当する「機能」の名称を記入。中・小項目が無い場合もある。 |
| 作業内容 |
作業を「入力情報に基づき、参照情報を参照しながら、出力情報を生成する」と捉えた場合の、作業の内容。 |
| 入出力情報 |
その作業の実施に必要となる「情報」。原則、対応 DFD に書かれている「情報」の名称を記入。 |
| 実施方法 |
その作業の実施方法。同じ作業が複数の方法で実施されている場合は、行を増やし、1方法1行とする。 |
| 作業場所(担当部署) |
その作業が実施されている場所や所管部署。同じ作業が副数の場所や部署で行われいる場合は、行を増やし、1作業場所(部署)1行とする。 |
| 作業者 |
その作業を担当する者。 |
| 作業時間 |
入力情報1件を処理するのに費やす時間。 |
| 作業量 |
単位時間当たりの処理件数。単位時間は1時間、1日、1週間、1ヶ月など任意に定義。 |
図 「業務要件定義表に記載する項目」
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☆ 準備するもの
(1)グループ作業の場所
- 対象業務の担当者(複数)が共同で「業務要件定義表の作成作業」を行うための場所と机・椅子等を確保します。
(2)業務要件定義表の様式
- A3版の用紙に、業務要件定義表の様式(枠線)を書いておきます。
(3)筆記用具
- 業務要件定義表に文字を書き込む筆記用具(鉛筆、消しゴムなど)を用意します。
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☆ 作成方法
(1)DFDの準備
- 業務要件定義表の作成に当たり、予め、DFDを用いて、分析対象業務の「機能」や「情報」の抽出」を行っておきます。
(2)業務要件定義表の記入
- DFDから、分析する「機能」を1つ選び、業務要件定義表の対応する枠に書き込みます。
- 事前に収集した資料に基づき、その「機能」の実現手段(その「機能」を実現する作業の概要、その作業の入出力となる「情報」、作業の実施方法、作業が行われる場所や所管、作業量など)についてグループ討議を交えて検討し、その結果を業務要件定義表の対応する枠に書き込んで行きます。なお、表中のすべての項目を埋める必要はなく、「対応DFD」「作業名」「作業内容」「入出力情報」「実施方法」「作業場所(担当部署)」が記入できれば、他の項目は、業務分析作業を進めいていく中で追記していくことも可能です。
- DFDに示されたすべての「機能」について、分析を進めます。
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☆ 作成例(川口市の場合)
川口市では、総務省の「平成17年度自治体EA事業」において、分析対象業務の担当者が参加した業務の機能構造分析の中で、業務要件定義表を作成しました。
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☆ 作成のヒント
(1)業務要件定義表を用いた、業務の「機能」「情報」と実現手段との分離
- 従来のEA(基礎編を参照)では、業務分析において最初に作成する図表として、業務流れ図(Work Flow Architecture:WFA)を用いることがよくあります。WFAは、業務を構成する「機能」「情報」の実現手段(作業と作業の間を流れる情報媒体など)を示すのに有効な様式です。しかしWFAの場合、図の上で「機能」「情報」とそれらの実現手段が明確に区別できないため、業務の構造を「機能」と「情報」の組合せで捉えるための様式として使用するには使い難い面もあります。
- そこで自治体EAでは、業務分析において最初に作成する図表として、業務を構成する「機能」「情報」だけを記述するDMM/DFDと、業務を構成する「機能」「情報」の実現手段だけを記述する業務要件定義表を採用しています。このように各様式に記述する内容を分けることで、原課担当者が日頃の業務を「機能」「情報」の組合せとして認識することを助けます。
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