多様な労働参加を支(ささ)えるICT(アイシーティー)

日本では、人口が減(へ)っています。人口が減ると、働く人の数も減ってしまうため、企業(きぎょう)では人手が足りず仕事がやりにくくなります。そこでこれからは、これまでの職場(しょくば)では働くことが難しかった女性(じょせい)や高齢(こうれい)者などが仕事につけるような環境(かんきょう)を整えることが大切になります。

さまざまな人々が働きやすい環境(かんきょう)を整えることは、個人(こじん)の生産性(せいさんせい)を高め、一人あたりの収入(しゅうにゅう)を増(ふ)やすことにもつながります。人口が減っても社会が成長し続けるために役立つかもしれません。

女性や高齢者、障害(しょうがい)者などの多様な人材が活躍するための環境整備(かんきょうせいび)に、ICTはどのように役立つのでしょうか。会社でさまざまな人達が活躍(かつやく)できる職場にするためには、そのような働き手を受け入れる仕組みや文化があることが大切です。ICTは、働く人々をつなぎ、コミュニケーションのために役立ちます。

女性や高齢者、障害者などの場合、長時間通勤(つうきん)や決まった時間での労働が難(むずか)しいことが原因(げんいん)で働けないことがあります。ICTを活用して家や近所のオフィスで働けるテレワークを取り入れれば負担(ふたん)を減らせるかもしれません。

テレワークとは、ICTを使った時間や場所にしばられない柔軟(じゅうなん)な働き方のことです。

その他に、インターネットを通じて自分の分身のように動かすことができるアバターロボットを使用することで、通勤が難しい人でも遠く離(はな)れた場所から物理的な作業などをすることができるようになります。

ICTによって、仕事を頼(たの)みたい会社と仕事を探(さが)している個人を直接(ちょくせつ)つなぐクラウドソーシングは、個人事業主(フリーランサー)が仕事を受ける手段(しゅだん)として知られています。クラウドソーシングを使って自分の都合(つごう)の良い場所や時間で働く働き方も広がっています。

働く場所を選ばないテレワーク
図:働く場所を選ばないテレワーク