(1) |
電話リレーサービスのための画面配信システムの研究開発(株式会社自立コム)
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Q: |
通信中のデータの暗号化は考えているか。また、そのレベルはDES(アメリカで標準に使用されている暗号の種類)程度か。 |
A: |
DES(アメリカで標準に使用されている暗号の種類)レベルの暗号が必要か、それともトリプル(3段階長くした)DES程度まで必要か現在検討中である。通信に対する負荷が大きくなり、スピードが落ちることを避けるため最低限の暗号化にとどめて採用する予定である。 |
Q: |
電話リレーサービスを利用する際の登録の料金はいくらぐらいか。 |
A: |
現在、検討中だが、数千円/月程度の利用料金の予定である。 当面は、かなりの負担と思えるが、電話リレーサービスが普及し、利用者が増大した場合、料金は安価になる。今後、日本でも国へ料金減の要請をお願いしたい。
アメリカでは、このサービスはすべて無料である。(税金に近いもので賄われている。) |
Q: |
このシステムにより、健常者の電話から障害者への通話は可能か。 |
A: |
インターネットを利用することもあり、聴覚障害者が利用するPCが固定的なIPアドレスを持っていれば可能だが、現実には難しい。今後の研究課題とする。
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(2) |
独居高齢者の生活状況(健康指標)全自動通報システムの研究開発(株式会社シービーシステム開発)
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Q: |
個人で使用するのか、それとも医師が使用するのか。 |
A: |
高齢者の生活スタイルと生活行動能力の維持・増進の励みとなるような、個人利用を目的とする場合、家族・地域社会共同で本人了解を得た上で利用する場合、慢性病の生活改善用として利用する場合の3ケースを予定している。 |
Q: |
プライバシーに関しての問題はないか。 |
A: |
詳細事項については、踏み込まない程度の生活習慣のみに限定しているので、プライバシーに関しての問題はないと考えている。 |
Q: |
通報は自動的か。 |
A: |
データの送信は1日1回自動的に行われる。異常を察知した場合は緊急通報される。
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(3) |
次世代型在宅介護支援システムの研究開発(株式会社ニセンエックス)
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Q: |
このシステムは、具体的にはどのようなものか。 |
A: |
要介護者の情報をコンピューターにより収集の上、インターネットを介して介護者に届けることで、要介護者の付近にいなくても「見守り」を行うことができる介護支援システムである。情報を受ける側はPC上でモニタリングすることを前提として進めているが、サービスの形態として情報を携帯電話等に知らせるシステムも視野に入れた開発を今後行う予定である。 |
Q: |
要介護者のどのような情報をモニタリングするのか。 |
A: |
ビデオカメラからの映像、マイクからの音声等、主に非接触機器で収集した情報をモニタリングする。 |
Q: |
この技術の新規性はどういうものか。 |
A: |
従来の技術では、今回のような大変プライベートな情報を安全に交信するには、専用回線を敷設したり高価な仮想専用線を利用するための機材を用意する必要があったが、独自のセキュリティ技術により特殊な機材を用意しなくても、また、普及の進む広帯域インターネットというインフラを用いることで安価に安全性の高いサービスを提供することが可能となる。
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(4) |
盲ろう者向け多機能型情報端末システムの研究開発(ケージーエス株式会社)
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Q: |
点字が使用不可能な盲ろう者のための「点図」とはどのようなものか。 |
A: |
点がマトリックス状に出力された後、このピンが出入りすることで漢字、絵及び色々なグラフ等すべて出力可能である。これを指により触れ実際に読解していくものである。 |
Q: |
一つの文章が終了したら、次も出力されるのか。 |
A: |
連続して出力される。(リアルタイムに出力される。)簡易な動画等も出力される。これは静止画ではなく、パソコンの画面により、1秒間に約20フレーム出力可能なので、簡易な動画が出力されるほど応答性がよいものである。仮にテレビの場合、データ放送、文字放送で送信された事象がここにすぐ出力される。
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(5) |
JAVAアプリを用いた視覚障害者向け携帯電話メール入出力支援システムの研究開発(株式会社フォーハーフ)
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Q: |
メッセージの読み上げの際、直前のメッセージを再読み上げするようなことは可能か。 |
A: |
携帯電話のソフトウェア容量制限上、技術的には可能であるが、機能を省いて簡潔にしているのが現状である。矢印キーなどを使用して前行の文字を再読み込みするようなシステムを検討したい。 |
Q: |
メッセージの読み上げのスピードは可変か。また、更に速くならないか。 |
A: |
読み上げのスピードは、携帯電話の処理能力に依存している。更に速くなるか検討する。
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(6) |
視覚障害者・弱視者向け携帯電話端末用音声読み上げアダプタの研究開発(株式会社ライフネットテクノロジー)
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Q: |
音声読み上げが速くならないか。 |
A: |
音声チップの問題なので、現在も検討中である。 |
Q: |
携帯電話と電源である乾電池を別々に保有するようだが、障害者にとって不便ではないか。携帯電話本体から供給できないか。 |
A: |
音声の読み上げ時のバッテリー消耗が高いため、携帯電話側の電池から供給すると、携帯電話の充電を頻繁に行わなければならないかもしれない。 |
Q: |
このシステムは、電池の交換など視覚障害者・弱視者向けではない。赤外線通信によって機械本体を分離するより、携帯電話に取り付ける一体型の方がよいのではないか。 |
A: |
赤外線ポートを付けた分離型の方がよいという意見もあり、今後、使い勝手とコストの両面から検討する。
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(7) |
視覚障害者向け秘匿通信技術の研究開発(株式会社エム研)
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Q: |
この研究開発は、パソコンのみが可能なのか。 高齢者にとっては難しいのではないか。 |
A: |
現状では、パソコンのみの利用となる。しかし、ソフトウェアなのでより小型のPDA(携帯情報端末)などで動かすことも可能である。将来的には携帯電話などにも搭載可能と考える。高齢者の方にも簡易に操作しやすいハードウェアにより動かすことも可能と思われるが、ハードウェアの開発も含め、今後の課題としたい。
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(8) |
3D音声ブラウジングシステムの研究開発(アライド・ブレインズ株式会社)
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Q: |
ポインティング操作で、「音を掴む」とはどういうことか。 |
A: |
本システムでは、画面上の文字等の配置に合わせて、仮想スクリーン上で音の聞こえる位置をずらしながら読み上げを行う。利用者は、フィンガー・ポインタを装着した手を「音が聞こえる位置」へ移動した上、親指を曲げる(何かをつかむ)動作を行うことにより、マウス操作と同様のポインティング操作が可能である。 |
Q: |
フィンガー・ポインタは、マウスと同様のものと考えていいのか。 |
A: |
仮想スクリーン(画面)内では、フィンガー・ポインタはマウスと同様に動作する。ただし、フィンガー・ポインタには5つのボタンが設置されており、通常のマウスより多くの操作を行うことが可能である。また、マウスと違い、仮想スクリーン(画面)の外側へフィンガー・ポインタを移動させて操作することも可能である。この場合、仮想スクリーン(画面)内とは異なる操作になる。 |
Q: |
音源識別の個人差には、いかに対応するのか。 |
A: |
頭部伝達関数のパラメータ調整等によって、どんな人でもフィットできるようにするのが理想的だが、残念ながらそのような技術はまだ世界的に見ても開発されていない。そこで事前の策として、できるだけ多くの人の頭部伝達関数を収集し、その中から利用者に一番合うものを選択して使用していただくようにしたいと考えている。
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(9) |
聴覚障害者向け字幕総合システムの研究開発(エル・エス・アイ ジャパン株式会社)
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Q: |
アナログ放送の字幕とデジタル放送の字幕の相違はなにか。 |
A: |
アナログの字幕はクローズドキャプションで行っている。リモコンにより、字幕モードに変換すると、字幕が出力される。これは、デジタルに変換した場合もまったく同様である。基本機能は同じであり、文字フォントが、16X16ドットから32X32ドットへと高精細になり非常に読みやすくなる。 |
Q: |
このシステムを用いたデジタル字幕では、音声認識によるニュースの字幕は可能か。 |
A: |
このシステムは、アナログ放送用に制作された字幕データをデジタル放送用データに変換して送出するものであり、字幕制作するシステムは、別に用意する必要がある。
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