電気通信審議会電気通信事業部会第192回電通審会議事要旨(平成12年8月30日公表)
1 日時
平成12年7月26日(水) 午後4時15分〜午後5時30分
2 場所
郵政省審議会会議室(郵政省12階)
3 出席者(敬称略)
(1) 委員
齊藤忠夫(部会長)、百崎 英(部会長代理)、醍醐 聰、林 敏彦、
舟田正之 (以上5名)
(2) 事務局
仲矢 徹審議会室長
(3) 郵政省
天野定功電気通信局長 ほか
4 諮問事項
(1)丸の内ダイレクトアクセス株式会社に係る第一種電気通信事業の許可につ
いて(平成12年諮問第31号)
(2)株式会社ユーズコミュニケーションズに係る第一種電気通信事業の許可に
ついて(平成12年諮問第32号)
(3)フュージョン・コミュニケーションズ株式会社に係る第一種電気通信事業
の許可について(平成12年諮問第33号)
(4)ワイヤレスインターネット株式会社に係る第一種電気通信事業の許可につ
いて(平成12年諮問第34号)
(5)スターテレコムジャパン株式会社に係る第一種電気通信事業の許可につい
て(平成12年諮問第35号)
(6)電気通信事業法施行規則及び指定電気通信設備の接続料に関する原価算定
規則の一部改正について(平成12年諮問第36号)
(7)東日本電信電話株式会社及び西日本電信電話株式会社のIP通信網サービ
スに係る契約約款の設定について(平成12年諮問第27〜28号 継続)
5 その他
電気通信事業部会の議事録の公開について
6 議事模様
(1)諮問事項
ア 丸の内ダイレクトアクセス株式会社に係る第一種電気通信事業の許可につ
いて
丸の内ダイレクトアクセス株式会社からの専用役務提供の許可の申請(概
要は以下のとおり。)及び審査結果について、郵政省から説明が行われた。
・ 申請者 丸の内ダイレクトアクセス株式会社(代表取締役社長 小田川
和男)
・ 三菱地所株式会社の51%、丸紅株式会社の49%出資会社
・ 業務区域 東京都千代田区大手町1〜2丁目、丸の内1〜3丁目、有楽町
1〜2丁目
・ 事業開始予定 平成13年7月1日
審議の結果、諮問のとおり、許可することが適当である旨の答申を行った。
イ 株式会社ユーズコミュニケーションズに係る第一種電気通信事業の許可に
ついて
株株式会社ユーズコミュニケーションズからのデータ伝送役務提供の許可
の申請(概要は以下のとおり。)及び審査結果について、郵政省から説明が
行われた。
・ 申請者 株式会社ユーズコミュニケーションズ(代表取締役社長 宇野
康秀)
・ 株式会社有線ブロードネットワークスの100%出資会社
・ 業務区域 東京都23区の各区の一部
・ 事業開始予定 平成13年4月1日 世田谷区の一部
平成13年10月1日 世田谷区、渋谷区、目黒区、大田区、
杉並区の各区の一部
平成14年4月1日 東京23区の各区の一部
審議における主な質疑応答等は、以下のとおり。
・ 委員から、親会社である株式会社有線ブロードネットワークス(旧大阪有
線放送社)について質問があり、郵政省から、当該会社の違法状態及び債務
不払いという問題については、すべて正常化しているとの説明がなされた。
審議の結果、諮問のとおり、許可することが適当である旨の答申を行った。
ウ フュージョン・コミュニケーションズ株式会社に係る第一種電気通信事業
の許可について
フュージョン・コミュニケーションズ株式会社からの音声・データ伝送役
務提供の許可の申請(概要は以下のとおり。)及び審査結果について、郵政
省から説明が行われた。
・ 申請者 フュージョン・コミュニケーションズ株式会社(代表取締役 角
田 忠久)
・ 日商エレクトロニクス株式会社の100%出資会社
・ 業務区域 全国
・ 事業開始予定 平成13年2月1日
審議の結果、諮問のとおり、許可することが適当である旨の答申を行った。
エ ワイヤレスインターネット株式会社に係る第一種電気通信事業の許可につ
いて
ワイヤレスインターネット株式会社からのデータ伝送役務・専用役務提供
の許可の申請(概要は以下のとおり。)及び審査結果について、郵政省から
説明が行われた。
・ 申請者 ワイヤレスインターネット株式会社(代表取締役 藤田 克孝)
・ 株式会社エヌ・ティ・ティ・エムイーの60%、コーラスコンピュータ株
式会社の33.3%、株式会社日本興業銀行の3.3%、興銀インベストメ
ント株式会社の3.3%出資会社
・ 業務区域 東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、兵庫県の各一部
・ 事業開始予定 平成12年9月1日 データ伝送役務
平成12年12月1日 専用役務
審議の結果、諮問のとおり、許可することが適当である旨の答申を行った。
オ スターテレコムジャパン株式会社に係る第一種電気通信事業の許可につい
て
スターテレコムジャパン株式会社からの、専用役務提供の許可の申請(概
要は以下のとおり。)及び審査結果について、郵政省から説明が行われた。
・ 申請者 スターテレコムジャパン株式会社(代表取締役 伊藤 隆二)
・ スター・テレコミュニケーションズ・インク(米国)の51%、アイ・テ
ィー・オー株式会社(日本)の49%出資会社
・ 業務区域 東京都江東区の一部
・ 取扱対地 米国
・ 事業開始予定 平成13年4月1日
審議の結果、諮問のとおり、許可することが適当である旨の答申を行った。
カ 電気通信事業法施行規則及び指定電気通信設備の接続料に関する原価算定
規則の一部改正について
郵政省から概略以下のとおり説明が行われた。
・ 指定電気通信設備との接続に係る標準的な接続箇所のアンバンドル化につ
いて、電気通信審議会答申(平成12年2月18日郵通議第126号)にお
ける要望(※1)を踏まえ、電気通信事業法施行規則及び指定電気通信設備
の接続料に関する原価算定規則の一部の改正を行うものである。
・ 電気通信事業法施行規則の改正により、指定電気通信設備を設置する第一
種電気通信事業者に対し、標準的な接続箇所及び機能ごとに細分化された接
続料の設定を、接続約款において定めることを義務づける。また、これにあ
わせて指定電気通信設備の接続料に関する原価算定規則を改正する。
※1 接続事業者による加入者へのアクセスを円滑に実現するために、MDF
以下の加入者回線について、電話と重畳する場合としない場合の各々につ
き、接続料が接続約款の中に記載されていることが望ましい、との事業者
意見を踏まえ、現在行われているDSLの試験的な接続の状況も参考とし
つつ、講じるべき必要な措置について検討を行うこと。
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審議の結果、諮問された省令の改正案を報道発表するとともに、インター
ネット等に掲載するなどして公告し、広く意見の聴取を行うこととした。
キ 東日本電信電話株式会社及び西日本電信電話株式会社のIP通信網サービ
スに係る契約約款の設定について
郵政省から概略以下のとおり説明が行われた。
・ 東日本電信電話株式会社及び西日本電信電話株式会社から、着信専用とし
て企業がIP網に接続する第二種、第三種サービスの契約約款の設定の認可申
請があった。
審議における主な質疑応答等は、以下のとおり。
・ 委員から、コロケーションの料金について事業者向け料金(簿価)とユー
ザ向け料金(市価)の関係について質問があり、郵政省から、一般には市価
の方が安いが、東京の一部のように簿価のほうが安い場合があるとの説明が
行われた。
・ 委員から、現行の接続ルールを見直して、市価が安い地域では市価を採用
するという考え方について質問があり、郵政省から、全国でのサービスを考
えると現行どおり簿価に統一しておいたほうが合理的であると考えられると
の説明が行われた。
審議の結果、第二種,第三種IP接続サービスについて、引続き審議するこ
ととした。
(2)その他
電気通信事業部会の議事録の公開について
審議における主な質疑応答等は、以下のとおり。
・ 委員から、審議会の議事録を公開することが望ましいのではないか、との
意見があった。
その理由として、審議会は公的な仕事であり透明性が求められること、限
られた人数での構成であり結論が人選により大きく左右されること、選ばれ
た委員として説明責任が求められること等の説明がなされた。
審議の結果、次回の部会で再度審議のうえ結論をだすこととした。
(文責:電気通信審議会事務局)
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