平成元年版 通信白書

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第1章 昭和63年通信の現況

(2)国際郵便

 ア 国際郵便物の動向
 63年度の国際郵便物数は,対前年度比7.0%増の2億7,568万通(個)と増加傾向を維持した。差立は,同6.6%増の1億1,737万通(個),到着は同7.2%増の1億5,831万通(個)であり,到着の増加傾向が目立っている。
 イ 国際郵便料金の引下げ及びサービスの改善
 国際郵便料金については,63年9月に国際ビジネス郵便(EMS)の料金を平均28.2%引き下げるとともに,10キログラムを超える部分について逓減料金を設定した(第1-2-31表参照)。
 また,料金の引き下げに合わせて,従来5地帯制に分かれていた料金区分を4地帯制に簡素化した。さらに,取扱国(地域)を54か国から70か国へ拡大するとともに63年10月には,米国との間にEMS追跡システムを導入し,着否照会に迅速に対応している。
 国際電子郵便(インテルポスト)については,国際電話料金の引き下げに伴い,それに見合う分の料金として63年9月に平均17.1%の引き下げを行った。また,従来3地帯制に分かれていた料金区分を2地帯制に簡素化した(第1-2-32表参照)。
 ウ 国際郵便小包重量制限の引上げ
 国際郵便小包は,従来最大重量を10キログラムとしていたが,63年8月,最大重量を20キログラムに引き上げた。これは,万国郵便連合の小包郵便物に関する約定で認められた最高限であり,132か国(地域)との間で20キログラムまでの小包郵便物が交換できるようになった。また,従来の1回の差出しが10個以上である場合の10%料金割引に加え,50個以上の差出しに対して新たに20%の料金割引を導入した。
 エ 個人輸入支援サービスの実施
 個人輸入支援サービスは,郵便局に「個人輸入支援サービスコーナー」を設け海外の通信販売カタログを展示することにより,海外の商品を個人輸入する際に必要な情報を提供するものであり,63年11月から東京・大阪等主要24局で実施している。
 取扱品目は,衣料品,アクセサリー,陶器,食器,レジャー・スポーツ用品,室内装飾品等で,米国,英国,フランス及びカナダの通信販売業者11社が参加している。
 利用者は,カタログにより商品の選定を行い,国際郵便で直接業者に注文する。商品は,航空便で3,4週間,船便で2,3か月で到着する。また,代金は,国際郵便為替又はクレジットカードによって支払う。

第1-2-31表 国際ビジネス郵便料金引下げの概要

第1-2-32表 国際電子郵便料金引下げの概要

 

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