平成元年版 通信白書

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第1章 昭和63年通信の現況

(3)電波利用技術の開発

(周波数資源の開発)
 電波の将来の需要に対応して,安定した周波数の割当てを可能とするためには,周波数資源の開発を推進することが重要である。
 郵政省では,「移動通信における準マイクロ波帯の利用に関する調査研究会」を開催し,その将来展望及び開発・利用の促進方策の検討を進め,63年4月に報告書を公表した。準マイクロ波帯は,技術的には利用が可能との見通しが得られ,国による開発・利用の展望,実験用周波数帯の明示等が必要とされている。
 ミリ波(30GHz〜300GHz)の利用技術の開発に関しては,素子等の開発などに多くの初期投資を必要とすることから,国がミリ波利用の将来展望,開発目標を明示し,部品の共通化等による投資の軽減を図り,効果的な開発を促進することが求められており,63年6月に,電気通信審議会に対し,ミリ波利用の技術的諸問題に関する諮問を行った。
(高度都市内通信網の構築)
 情報化の進展に伴いISDN等の高度な通信サービスに対する期待が高まっている中で,回線設定に即応性,柔軟性があり,低コストでサービスが可能となる無線を利用したシステムの構築が重要となっている。
 郵政省では,安価に多種多様な情報の伝達が可能となる高度な都市内無線通信網の構築に向けて,「高度都市内無線通信網に関する調査研究会」を開催し,ISDNに対応した加入者無線システム及び近距離自営通信システム等の検討を進めている。

 

(2)電気通信分野における基礎的・先導的技術開発の推進 に戻る 第1章第4節8(1)移動体衛星通信の動向 に進む