平成2年版 通信白書

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第1章 平成元年通信の現況

(2)情報利用指標

 家庭における情報の利用状況の推移を時間により表す情報利用指標は、昭和50年を100とすると元年は104.3となっており、昭和60年に比べ、13.7ポイントの伸びとなった。
 元年の家庭内における国民1人当たりの1日平均のマス・メディアの情報利用時間(平日、土曜日及び日曜日の加重平均)は4時間28分であり、昭和60年に比べ36分増加している。その伸びは、テレビジョン放送の視聴時間と新聞・書籍・雑誌等の閲読時間の増加によるものである。
 また、元年における情報利用時間の各メディアごとの占める割合を見ると、テレビジョン放送の視聴時間はマス・メディアの情報利用時間全体に占める割合を昭和60年の76.8%がら、元年には72.0%と4.8ポイント減少させ、新聞・書籍・雑誌等の閲読時間はその占める割合を3.3ポイント増加させている(第1-3-20図参照)。
 また、元年におけるパソコン及び電話の利用時間等を加えた総情報利用時間は5時間8分となっており、テレビジョン放送等のマス・メディアが87.0%を占めている。
 マス・メディア以外の情報利用時間のうち最も利用時間が長いメディアがVTRの13分であり、次いで、レコードの聴取時間及び電話の利用時間の10分となっている。
 情報利用における特徴として、テレビジョン受信機が、テレビジョン放送のための利用からVTR及びゲーム用コンピュータの端末としても利用されるなど、テレビジョン受信機についての多目的利用が進展している。
 郵政省の調査によれば、個人特性別の情報利用時間において、最も情報利用時間が長いのは、子供が独立した後のいわば成熟期にある世代であり、特に、テレビジョン放送及び新聞の利用時間が長くなっている。
 反対に、情報利用時間が少ないのは、学生期及び独身期といった比較的若い世代であり、これらの世代については、テレビジョン放送の視聴時間が少なく、その他のメディアの利用時間が多くなっている。おおむね、利用における多様化はこれらの比較的若い世代で進展しているといえよう (第1-3-21図参照)。

第1-3-20図 情報利用時間の推移

第1-3-21図 個人特性別情報利用時間

 

 

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