平成2年版 通信白書

本文へジャンプ メニューへジャンプ
トップページへ戻る
操作方法


目次の階層をすべて開く 目次の階層をすべて閉じる

第2章 国際交流の進展と情報通信

(1)諸外国との相互理解の促進

 国際間の相互依存関係が深まる中で、我が国と先進国間に存在する貿易収支の不均衡や制度の違いを背景として情報通信分野においても様々な摩擦が発生している。国際間の問題を未然に防ぎ、発生した場合に適切に対応することは、我が国にとって喫緊の課題である。
 そのためにはまず、我が国は諸外国との協議に当たっては、既に我が国の情報通信分野は国際的競争市場に直面しているとの認識に立ち、我が国の情報通信政策の展開は、常に利用者の利益を優先させることを基本として進めていることを明らかにした上で、我が国の主張を明確にし、協議を進めていくことが重要である。このような立場に反し、制裁を前提とするような一方的な要求には毅然とした態度で対応することが必要であろう。
 一方、諸外国に対しては我が国の文化、習慣、ものの考え方等の理解を図ることに努めなければならない。
 我が国と北米、ヨーロッパとは距離的に遠いにもかかわらず、モノ、カネの国際交流は著しく進展している一方、情報の交流は比較的少なく、我が国からの情報発信を強化するとともに、一層の情報交流を進めていくことが重要である。
 特に、放送番組についてバランスのとれた交流を進展させることは我が国の文化、習慣等について理解を深めることにつながり、健全な国際関係を保つ上で重要と考えられる。

 

 

第2章第3節3 情報通信発展のための国際協調 に戻る (2)情報通信基盤の発展に向けた協調 に進む