平成3年版 通信白書

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第2章 豊かな生活と情報通信

1 情報通信技術のトレンド

 1990年は、我が国で電話事業が開始されて100年目に当たる。情報通信にとって最も基本的な技術である電話と無線が115年前と95年前に相次いで発明されて以後、情報通信の大きな技術的エポックは、第1にコンピュータと集積回路の発明であり、第2にテレビジョンの発明であり、第3は光ファイバと通信衛星の発明であると言われている。
 第1の技術は情報の処理能力を各段に高めるとともに、多様な形態の情報をデジタルという同じ方法で伝達することを可能にした。第2の技術は情報の伝達に言葉や音声だけでなく映像を持ち込むことで情報通信をより身近で豊かなものとした。第3の技術は伝達可能な情報の量を各段に増大させるとともに通信から距離の概念を取り去りつつある。
 一方、今後の情報通信技術トレンドは、第2-4-2表に示すように「小型・高密度」、「高速・大容量」、「映像」、「知能」、「宇宙」に集約されると考えられる。
 1990年から2000年〜2005年の間に、例えば、半導体の集積度は数十倍、情報の伝送容量は1,000倍程度が達成され、映像ディスプレイでは液晶方式の40インチ壁掛けテレビが作られる可能性がある。また、音声認識、画像認識、言語翻訳等の人の知能に類似した技術も大きく進歩することが予想される。

第2-4-2表 情報通信技術のトレンドの例

 

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