平成7年版 通信白書

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第3部 マルチメディア化と情報通信市場の変革

第1章 各国の情報通信戦略の展開


 社会経済における重要なインフラの一つである情報通信ネットワークは、公共性を維持しつつ効率的な設備投資の促進等により整備していくべきであるとの観点から、各国において、国家によるコントロールの下で発展してきた経緯を持つ。こうした政策の下で、基本的な情報通信ネットワークの整備がほぼ行き渡った先進諸国においては、情報通信市場を活性化し、高度化する利用者ニーズへのより機動的な対応を図るため、規制の在り方を見直し、また、競争原理の導入によって、料金の低廉化、サービスの多様化等を図ってきている。また、飛躍的な技術革新が情報通信の可能性を大幅に広げ、マルチメディア化等、新たなニーズへの対応も進みつつある。
 一方、さらに高度化された情報通信基盤の整備は、各国の社会経済の発展に寄与するのみならず、雇用・環境等の地球的規模での対応が必要な課題の解決にも有効なものと認識され、各国及び国際機関における積極的な取組が具体化されつつある。こうした認識の高まりを背景に、国際的にも、1994年9月の世界電気通信閣僚会合、1995年2月の情報社会に関する関係閣僚会合等が開催されるなど、情報通信基盤の整備への取組が急速に進展している。
 ここでは、こうした現在の情報通信政策の世界的なすう勢を明らかにするため、主要諸外国等の情報通信政策の概要を紹介するとともに、その位置づけ・戦略を考察する。

 

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