平成7年版 通信白書

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第3部 マルチメディア化と情報通信市場の変革

第4節 利用者ニーズに資する情報通信サービスの提供

 1 ニーズに対応したアプリケーションの開発・普及の支援

 21世紀のマルチメディア時代においては、広帯域・双方向性等のマルチメディアの特徴を生かした魅力ある情報通信サービスが提供されるようになると考えられるが、ユーザオリエンテッドな性格の強いマルチメディア市場において個性化・多様化の著しい利用者ニーズに対応した魅力あるアプリケーションを開発・普及するには、大きな開発コストやリスクを伴うことが予想される。また、情報通信基盤整備の先行整備期間(2000年まで)においては、まだ市場規模が大きくないことから、企業による本格的な参入は難しい。
 そこで、アプリケーションの開発・普及については、公共部門が先導的役割を果たすことによって、民間部門の事業意欲を刺激するとともに、財政的支援等によりその加速を図っていくことが不可欠である。具体的には、民間企業が行うにはコストや研究期間の点でリスクの大きい基礎的・汎用的技術等の研究開発の推進、一般の人々にアプリケーションの有用性を示す先端的・モデル的なプロジェクトに対する支援、公共分野のアプリケーション開発・導入及び行政の情報化の推進による民間分野の需要の喚起等を行っていく必要がある。
 このため、郵政省では、前述のように郵政省通信総合研究所等において基礎的・汎用的技術の研究開発を推進しているほか、「新世代通信網パイロットモデル事業」や「広帯域ISDN実用化実験」に対する支援、「地域・生活情報通信基盤高度化事業」の推進、「マルチメディア時代における郵便サービスに関する調査研究会」の開催、「郵政行政情報化5か年計画」の策定等の施策を行っている。

 

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