平成8年版 通信白書

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第2章 情報通信政策の動向

(2)  電気通信利用の適正化に関する法制度の検討

 現在、電話勧誘については、消費者の苦情等が多く、社会問題となっている状況にあり、郵政省では、7年10月から「電気通信利用の適正化に関する法制度研究会」を開催し、電気通信利用の適正化を図るための方策の在り方について法的側面から検討を行ってきたが、7年12月、報告が取りまとめられた。その概要は次のア〜イのとおりである。
 ア 電話勧誘による被害の要因とその改善のための措置
 電話勧誘をめぐる問題は、基本的には、電話の不意打ち性、電話勧誘者の匿名性・覆面性、勧誘における情報の限定性といった電話メディアの持つ特性を巧みに利用して勧誘行為、契約行為が行われていることに起因している。
 このため、電気通信メディアの持つ特性の悪用の是正を図るためには、[1]国、地方公共団体等による消費者啓発の推進、[2]ガイドラインの制定、苦情・相談体制の充実等の自主規制の充実、[3]通信の秘密の保護等の現行法体系との調和のとれた法規制といった措置を講ずる必要がある。
 イ 電話勧誘の法規制の在り方
[1] 対象とする電話勧誘の範囲は、電話による勧誘行為一般、原則としてすべての商品・役務とすべきである。
[2] 電話勧誘者に対して、勧誘前に自己の氏名、商品名等を告知し、被勧誘者から電話勧誘を行うことについての承諾を得ることを義務づけるべきである。
[3] 深夜早朝時間帯に電話機を利用した電話勧誘を行うこと、被勧誘者が電話機を利用した電話勧誘を拒否したにもかかわらず直ちに勧誘を中止しないこと等を禁止すべきである。

 

 

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