平成11年版 通信白書

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第1章 特集 インターネット

(4)ウィルス

ネットワークを経由して感染するケースが増大

 情報処理振興事業協会セキュリティセンター(http://www.ipa.go.jp/)によれば、コンピュータウィルスの被害届出件数は年々増加傾向にあったが、10年は2,035件となり、前年を下回った(図表1))。
 被害届出件数を感染経路別の比率でみると、フロッピーディスク等外部からの媒体で感染したケースの割合が34.4%と前年に比べあまり変化がないのに対し、電子メールにより感染したケースやネットワークからのダウンロードにより感染したケースの割合がそれぞれ、対前年比7.6ポイント増、2.3ポイント増となっている。インターネットの爆発的な普及に伴い、従来はフロッピーディスク等の媒体からの感染が多かったウィルスが、ネットワークを経由して電子メールの添付ファイル等により感染するケースが増加し、ネットワーク利用者への被害が拡大している状況にある(図表2))。
 また、「平成10年度通信利用動向調査(企業対象調査)」によると、インターネットを利用している企業のうち、インターネット利用上の不満点として「ウィルスの感染が心配である」と回答した企業が48.9%に達した(図表3))。
 ネットワーク利用者のウィルスに対する不安を少しでも取り除き、情報通信ネットワークの安全・信頼性の向上に資することを目的として、(財)日本データ通信協会(http://www.dekyo.or.jp/)及び(財)マルチメディア振興センター( http://www.fmmc.or.jp/)は、共同プロジェクトとして、10年6月から、ウィルスコンサルティングセンター(http://www.vcon.dekyo.or.jp/)(VCON:Virus Consulting Center)を設置した。
 VCONでは、ウィルスに関する最新情報の提供、ウィルス感染のオンライン診断やウィルス駆除を行うプログラムへのリンクサービス、ウィルスに感染した場合の応急処置や適切なワクチンソフトの紹介等を行っている。10年6月から11年3月におけるVCONのホームページ(http://www.vcon.dekyo.or.jp/)へのアクセス数は8月に増加しており、その原因は、毎月26日にハードディスクを直接フォーマットしてしまうPE_CIHウィルスが話題となり、ウィルス除去の方法等へのアクセスが増加したためである(図表4))。

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