平成11年版 通信白書

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第3章 情報通信政策の動向

(3)電話会社事前登録制

NTTと他事業者とのダイヤル方法の公平を図ることによる公正競争条件の整備

 電話会社事前登録制(優先接続)は、電話サービスの提供に関し、地域網事業者(加入者回線を含む地域通信網を設置してサービスを提供する事業者)が、接続事業者(地域通信網に接続してサービスを提供する事業者)に対して提供する機能であり、利用者が接続事業者のサービスを利用する場合に、あらかじめ特定の事業者を選択し登録しておけば、当該事業者の事業者識別番号のダイヤリングを省略して通話を可能とする仕組みである。
 郵政省は、11年夏のNTT再編に伴い、優先接続の導入を検討する必要があることから、10年3月より「優先接続に関する研究会」を開催した。同研究会では優先接続を巡る論点整理及び導入に向けた基本的方向についての検討がなされ、11月に報告書が取りまとめられた。
 報告書では、利用者利益の確保の観点から、利用者がより簡便な手順で電話サービスを利用できることが望ましく、優先接続の導入により現在よりダイヤル桁数が増えたり、複雑になるような事態はできる限り回避する必要があるとしている。また、我が国における優先接続導入の必要性として、11年夏のNTTの再編成に伴い、既存のNTT利用者が長距離NTTの長距離通話サービスを利用する場合、ダイヤル方式は現状のままとすることが適当と考えられるため、利用者利便を確保しつつ公正競争条件を確保する方策として、長距離通話について優先接続を導入することが適当であるとの提言がなされた。
 郵政省では、今後、これらの提言を受け、関係事業者間でシステムの詳細を議論するための「優先接続導入準備委員会」を設置し、実施要綱を作成するとともに具体的なシステムスペック、費用負担、実施細目、利用者への周知方法等を検討することとしている。

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