3 デジタル・オポチュニティの確保 (1)インターネット利用における格差の現状 −デジタル・ディバイドは依然として存在 (1)世代別  インターネット利用率を世代別にみると、最も利用率の高い年代は、10歳台で72.8%となっている(図表1))。これは、10歳台においては、図表2)にあるように、学校でのインターネットの利用が大きな割合を占めており、学校でのインターネット利用の進展が、当該世代のインターネット利用率の増加に寄与していると考えられる。また、インターネット利用率の高さでは、10歳台に次いで、20歳台、30歳台が続いている。  年代別のインターネット利用率を日米で比較してみると、14〜49歳の間は両国ともおおむね同程度であるが、10〜13歳と50歳以上では、米国での利用率が、我が国より高い(参考)。 (2)世帯年収別  インターネット利用率を世帯年収別にみると、世帯年収が高くなるに比例して、利用率も高くなっている傾向にある。例えば、世帯年収が「400万円未満」の者の利用率は30.2%と、世帯年収が「1,000万円以上」の者の利用率(55.7%)に比べ、2倍弱の格差がみられる(図表3))。ただし、世帯年収が600万円以上の者の間では、格差は小さい傾向にある。  世帯年収別のインターネット利用率を日米で比較してみると、為替レート等の影響もあり、厳密な比較はできないものの、世帯年収が高くなるに比例して、利用率も高くなっている傾向は日米同様の傾向にある(参考)。 (3)地域別  インターネット利用率を都市規模別にみると、政令指定都市・特別区が最も高く、その他の市部、町村部と都市規模が小さくなるにつれて、利用率は低下している(図表4))。  都市規模別のインターネット利用率を日米で比較してみると、統計上の都市規模について相違があり、厳密な比較はできないものの、都市規模が大きくなるに比例して、利用率も高くなっている傾向は日米同様の傾向にあるが、米国は日本と比較し、都市規模別の格差が小さいことがうかがえる(参考)。 (4)性別  インターネット利用率を性別でみると、男性が女性よりも利用率は高い傾向にある(図表5))。  性別のインターネット利用率を日米で比較してみると、米国では、男女間に格差はみられないが、我が国では、米国に比べ、男女間の格差が大きいことがうかがえる(参考)。 図表1) 世代別のインターネット利用率の推移 図表2) 小学生、中高校生及び20歳台におけるインターネットの場所別の利用率 図表3) 年収別の格差の推移 図表4) 地域別の格差の推移 図表5) 性別の格差の推移