(2)地方公共団体における制度・認証基盤の整備 −申請・届出等手続のオンライン化に向けて公的認証基盤の整備を推進  政府においては、国に対する申請・届出等手続について、インターネットを通じてオンラインで行うことを可能とする電子政府を構築することとしており、地方公共団体においても高度に情報化された行政の実現を図る必要がある。総務省では、これに向けた取組の一つとして、地方公共団体に対する申請・届出等手続についてもインターネットを通じて行うことが可能となるよう、政府認証基盤(GPKI)と整合性のある地方公共団体の組織認証基盤の整備を進めるとともに、個人の公的電子認証基盤の構築に向けて、制度的枠組の検討を進めることとしている。 (1)地方公共団体における組織認証基盤の構築  地方公共団体から申請者に対する通知等をオンライン化するためには、当該地方公共団体が発信した文書等が真に当該地方公共団体によってなされたものかどうか、また、送信途上で文書等が改ざんされていないかどうかを確認できるシステム(組織認証基盤)の構築が必要となる。こうした行政機関側の認証システムについては、政府において政府認証基盤(GPKI)の構築を進めているところであり、今後、都道府県及び政令指定都市については平成13年度まで、その他の市町村については平成15年度までにシステムを構築することが求められている。  平成13年度には、総務省において、都道府県及び政令指定都市における総合行政ネットワークの運用開始とあわせて、GPKIと整合性のとれた地方公共団体における組織認証基盤を構築した。今後、総務省では、整備主体等について地方公共団体と協議することとしている(図表1))。 (2)地方公共団体による公的個人認証サービス制度の構築  国や地方公共団体に対する申請・届出等をオンライン化するためには、上記(1)とは逆に申請者が発信した文書等が真に当該申請者によってなされたものかどうか、また、送信途上で文書等が改ざんされていないかどうかを確認できるシステムの構築が必要となる。このように国民・住民の権利に関する申請・届出等の手続をオンラインで行使する場合に備え、国民・住民に対する実質的な手続保障の確保に資するため、地方公共団体による公的個人認証サービスを提供するシステムの整備を進める必要がある。  このため、総務省では、平成15年度までの運用開始を目指して、制度的枠組について検討するとともに、システムの実証実験等を行うこととしている(図表2))。 図表1) 地方公共団体における組織認証基盤のイメージ 図表2) 地方公共団体における公的個人認証サービス制度試案(概要)