平成15年版 情報通信白書

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第1章 特集「日本発の新IT社会を目指して」

(4)ブロードバンドの利用格差の要因分析

都市規模による影響が大きい

 世代・性・都市規模・世帯主年収の各要因が、インターネットの利用者におけるブロードバンドの利用に与える影響の強さを比較するために、インターネット利用率と同様に(1-3-3(2)参照)分析を行った(注)
 その結果、インターネット利用者において、「ブロードバンドを利用していること」に最も大きな影響を及ぼしている要因は、都市規模(影響度の最大値と最小値の差が2.31)である。他方、インターネットの利用/未利用に最も大きな影響を与えている世代要因は、インターネット利用者におけるブロードバンドの利用/未利用にはあまり影響を及ぼしていない(図表1))。

 
図表1) 各属性がインターネット利用者におけるブロードバンド利用/未利用に与える影響度

図表1) 各属性がインターネット利用者におけるブロードバンド利用/未利用に与える影響度※ 1-3-3(2)図表を参照
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 また、どのような理由でブロードバンドに移行できないのかを、居住地域別に分析することで、居住地域がブロードバンド利用の格差を生んでいる原因を把握することができる。ブロードバンドの利用意向はあるが、今後1年以内にブロードバンドに移行する予定がないナローバンド利用者に対して、移行しない理由を聞いたところ、町・村部に住んでいる利用者の46.8%は「自分の住んでいる地域にブロードバンドサービスが提供されていないから」と回答した。これに対し、特別区、政令指定都市、市に在住している利用者の回答では、「変更手続が面倒」(23.0%)、「料金が高い」(22.5%)が上位にあり、居住地域によってブロードバンドに移行しない理由に違いがある。(図表2))。

 
図表2) ブロードバンド利用意向のあるナローバンド利用者がブロードバンドに移行しない主な理由

図表2) ブロードバンド利用意向のあるナローバンド利用者がブロードバンドに移行しない主な理由
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(注)インターネット利用者におけるブロードバンド利用・未利用について、要因別の属性を同一基準で分析するため、ブロードバンド利用・未利用を被説明(外的基準)変数とし、「世代別」、「性別」、「都市規模別」及び「世帯主年収別」の4要因18属性を説明変数として、数量化II類で解析した

 

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