平成16年版 情報通信白書

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第1章 特集 「世界に拡がるユビキタスネットワーク社会の構築」

(2)携帯インターネットの発展

さらに成長する携帯インターネット

1 携帯インターネットの普及状況

 我が国の携帯電話契約数は、平成16年1月には8,000万契約を突破して、平成15年度末には8,152万契約となり、そのうち携帯インターネット(携帯電話を使ったインターネット接続サービス)は6,973万契約に達している(図表[1])。

 
図表[1] 携帯電話及び携帯インターネット契約数の推移

図表[1] 携帯電話及び携帯インターネット契約数の推移
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 携帯電話の契約数は、引き続き増加を続けているものの伸び率は低下しつつあり、加入者一人当たりの月額平均利用金額(ARPU: Average Revenue Per User)も、料金の低廉化や利用頻度の低い層が新規利用者として加わってくること等により低下傾向にある。しかしながら、音声収入のARPUが減少しているのに対し、データ通信収入のARPUは、増加を続けている(図表[2])。また、インターネット対応型携帯電話・PHSの利用方法として、10回に4回以上インターネットを利用するという人が平成15年末には48.4%(対前年比0.7ポイント増)となっている(図表[3])。携帯電話は音声通信端末から、電子メールやウェブ閲覧、最近では写真や動画の伝送等も行う総合的な情報通信端末に変化しつつある。

 
図表[2] 携帯電話加入者一人当たりの収入(ARPU)の推移(3事業者平均)

図表[2] 携帯電話加入者一人当たりの収入(ARPU)の推移(3事業者平均)
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図表[3] インターネット対応型携帯電話・PHSの音声通話とインターネットの利用割合の推移

図表[3] インターネット対応型携帯電話・PHSの音声通話とインターネットの利用割合の推移
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2 第3世代携帯電話の普及と高度化

 我が国では、第3世代携帯電話の実用化に向け標準化や制度整備等を早くから推進してきており、平成13年10月にはNTTドコモグループがW-CDMA方式の第3世代携帯電話を世界で初めて開始し、平成14年4月にKDDIグループがCDMA2000方式で、同年12月にはJ-フォン(現ボーダフォン)がW-CDMA方式でそれぞれサービスを開始した。平成15年度末において、第3世代携帯電話の契約数は1,669万加入となり、順調に増加している(図表[4])。

 
図表[4] 第3世代携帯電話の契約数の推移

図表[4] 第3世代携帯電話の契約数の推移
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3 携帯電話を使ったサービスの拡大

 携帯インターネットの利用用途は、電子メール、ニュースや娯楽情報等の情報サービス、チケット購入や銀行取引等の商取引、着信用の音楽や待受画面等のダウンロード、ゲームや懸賞等と非常に多様化しているが、そのほかにも、決済機能、リモコン機能、外部メモリースロットを携帯電話端末に付ける取組も行われている。
 特に著しく普及しているのが、デジタルカメラ機能を備え、撮影した画像をメールで他のユーザーとやり取りできるカメラ付き携帯電話である。動画を撮影、送受信できるサービスの提供や液晶画面の高精細化も進んでいる。カメラ付き携帯電話の契約数は、平成15年度末に4,786万契約に達し、携帯電話契約数の61.4%を占めている(図表[5])。

 
図表[5] カメラ付き携帯電話の契約数の推移

図表[5] カメラ付き携帯電話の契約数の推移
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4 携帯インターネット普及状況の国際比較

 諸外国・地域の携帯インターネットの普及状況について、各国・地域の主要な事業者における携帯電話契約数に占める携帯インターネットの契約数の比率をみると、我が国が89.5%と最も高く、次いで韓国、中国が続いており、アジア諸国が携帯インターネットの普及を牽引している(図表[6])。

 
図表[6] 主要国・地域における携帯電話のインターネット対応比率(携帯電話契約数に占める携帯インターネットの契約数の割合)(2003年9月末現在)

図表[6] 主要国・地域における携帯電話のインターネット対応比率(携帯電話契約数に占める携帯インターネットの契約数の割合)(2003年9月末現在)
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関連ページ:携帯インターネットの利用状況については、1-2-1(2)参照

 

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