平成16年版 情報通信白書

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第3章 情報通信政策の動向

(7)無線インターネットの高度化

超高速無線LANの実現に向けて

 無線アクセスシステム(無線LANを含む。)は、パソコンとプリンターを無線で接続するものや、喫茶店や駅等の公共スペースに設置されたアクセスポイントを利用してインターネットにアクセスするもの、また、オフィスや家庭と電気通信事業者等との間を直接無線で接続しインターネットにアクセス可能なものなど、近年、急速に需要が増大している。現在、2.4GHz帯、5GHz帯、18GHz帯、22GHz帯、26GHz帯、38GHz帯等の周波数帯域が使用され、数Mbpsから百数十Mbps程度の大容量通信が可能となっている(図表)。

 
図表 無線アクセスシステムの概要

図表 無線アクセスシステムの概要
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 総務省では、地方公共団体等におけるブロードバンド環境の整備促進等のため、18GHz帯を用いた簡易に設置可能な無線アクセスシステムの制度化のため、平成15年10月、所要の総務省令の改正を行った。
 また、平成15年7月、世界無線通信会議(WRC-03)において、無線アクセスシステム用として新たに5GHz帯の周波数が世界的に分配されたことを受け、我が国における制度化を図るため、平成15年10月、技術的条件について情報通信審議会に諮問し、平成16年10月を目途に答申がされる予定である。
 一方、将来の新たなアプリケーション(3次元画像や超高精細画像の伝送や、大量の情報の並列・分散処理等)に対応するため、ギガビットクラスの通信が可能な超高速無線LANの実現が求められており、「e-Japan重点計画-2003」においても、「屋内等におけるギガビットクラスの通信を可能とするため、2010 年度までに超高速無線アクセスの実現を図る」とされているところであり、これらを踏まえ、総務省では、世界最先端のモバイルIT環境の構築に資するべく、超高速無線LANの実現に向けた研究開発を平成16年度から開始した。

 

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