平成17年版 情報通信白書

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第1章 特集 「u-Japanの胎動」

(2)インターネットコンテンツ

コンテンツ利用は無料のものが中心、主な有料コンテンツは音楽、動画、ゲーム

1 インターネットコンテンツ利用の現状

 パソコンによるインターネット利用者のコンテンツ利用は、無料コンテンツの利用が圧倒的に高くなっている。有料コンテンツの利用としては、「音楽」(7.2%)が最も高く、次いで「ゲーム」(6.7%)、「動画」(4.8%)の順となっている。携帯インターネット利用者のコンテンツ利用も無料のものの利用が高いが、パソコンと比べて無料コンテンツの利用が低い一方、有料コンテンツの利用は高くなっている(図表[1])。平成16年の1年間の有料コンテンツの平均利用額は、パソコンでは9,464円、携帯電話等では4,036円となっている。

 
図表[1] コンテンツの利用状況(複数回答)

図表[1] コンテンツの利用状況(複数回答)
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 携帯インターネット利用者のコンテンツの利用状況について、パケット定額制利用者と未利用者を比較すると、総じてパケット定額制利用者の方が利用率が高くなっている(図表[2])。

 
図表[2] パケット定額制利用の有無によるコンテンツの利用状況(複数回答)

図表[2] パケット定額制利用の有無によるコンテンツの利用状況(複数回答)
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2 インターネットコンテンツ利用の不満、今後の利用意向

 インターネットコンテンツ利用上の不満としては、パソコンによるインターネット利用者では「ダウンロードに時間がかかる」(30.8%)が最も高く(注1)、次いで「欲しいコンテンツを探すのが大変」(25.7%)、「コンテンツの価格が高い」(25.3%)の順となっている。一方、携帯インターネット利用者では「通信料金が高い」(56.2%)が最も高く、次いで「欲しいコンテンツを探すのが大変」(37.7%)、「コンテンツの価格が高い」(26.1%)となっている。なお、携帯インターネット利用者のうちパケット定額制利用者においては、「通信料金が高い」という不満は38.9%と低くなっている(図表[3])。

 
図表[3] インターネットコンテンツ利用上の不満点(複数回答)

図表[3] インターネットコンテンツ利用上の不満点(複数回答)
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 また、有料コンテンツの今後の利用意向としては、パソコンによるインターネット利用者では「音楽」(16.5%)が最も高く、次いで「動画」(13.9%)、「ゲーム」(9.0%)の順となっており、他方、携帯インターネット利用者では、「着信メロディ等」(37.1%)が最も高く、次いで「ゲーム」(16.9%)、「音楽」(11.8%)の順となっている(図表[4])。今後とも、音楽、動画、ゲームがインターネット上の主要コンテンツの位置を占めるものと考えられる。

 
図表[4] 有料インターネットコンテンツの今後の利用意向(複数回答)

図表[4] 有料インターネットコンテンツの今後の利用意向(複数回答)
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3 インターネットコンテンツ利用に関する米国、韓国との比較

 主要な有料コンテンツ(動画、静止画、音楽、着信メロディ、ゲーム、書籍・漫画)の利用は、パソコン、携帯電話等ともに韓国が圧倒的に高くなっており、次いで、パソコンでは米国、日本、携帯電話等では日本、米国の順となっている(図表[5])。このように韓国で有料コンテンツ利用が進んでいる理由の一つとして、携帯電話会社の課金代行の普及により、コンテンツ利用に係る少額決済が容易で手軽であることが関係していると言われている。

 
図表[5] 有料コンテンツの利用状況

図表[5] 有料コンテンツの利用状況
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 平成16年1年間の有料コンテンツの平均利用額は、パソコンでは米国は180ドル(約19,400円)、韓国は129,059ウォン(約12,200円)、携帯電話等では米国は233ドル(約25,100円)(注2)、韓国は93,899ウォン(約8,900円)となっている(注3)(注4)
 コンテンツ利用に際しての著作権に対する意識は、「常に意識して利用/まあ意識して利用」が日本では46.4%、米国では71.8%、韓国では49.8%、「意識して利用していないことが多い/全く意識して利用していない」が日本では53.6%、米国では28.2%、韓国では50.2%となっている。著作権に対する意識は、米国が日韓に比べて高く、日本と韓国は同じような状況にある(図表[6])。

 
図表[6] 著作権に対する意識

図表[6] 著作権に対する意識
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 P2Pファイル交換ソフトを現在利用している者は、日本では3.7%、米国では11.6%、韓国では44.2%となっており、韓国が日米に比べて相当高くなっている(図表[7])。

 
図表[7] P2Pファイル交換ソフトの利用状況

図表[7] P2Pファイル交換ソフトの利用状況
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(注1)ただし、ブロードバンド利用者に対象を限ると、17.9%となる
(注2)米国では、携帯インターネット利用者が日韓に比べてかなり少なく第2節6-3参照、また、携帯インターネット利用者の有料コンテンツ利用も多くないため、平均利用額算出のもととなるサンプル数は50程度と非常に少ない
(注3)1ドル=107.74円(平成16(2004)年平均値)、100ウォン=9.47円(平成16(2004)年平均値)で換算
(注4)日本については、パソコンで9,464円、携帯電話等で4,036円となっている

 第2節 国民のICT利用

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