平成17年版 情報通信白書

（3）衛星放送

1　BS放送

平成16年10月、2.6GHz帯衛星音声放送が開始

　BS放送は、平成元年6月にアナログ放送、平成12年12月にデジタル放送が開始されている。
　アナログ放送では、BS-4先発機（BSAT-1a及びBSAT-1b（予備衛星））を用いて、NHK（3チャンネル）及びWOWOW（1チャンネル）がテレビジョン放送を実施している。
　デジタル放送では、BS-4後発機（BSAT-2a）を用いて、NHK及び民間放送7社がテレビジョン放送、民間放送9社（サイマル放送を行う事業者を含む）が超短波放送、民間放送8社（同前）がデータ放送を実施している。
　平成16年度末における契約件数は、アナログ放送とデジタル放送を合わせて、NHKが1,235.9万件（対前年度比2.9％増）、WOWOWが246.1万件（同0.9％減）となっている（図表[1]）。

2　2.6GHz帯衛星デジタル音声放送

　2.6GHz帯衛星デジタル音声放送は平成16年10月に放送を開始した。当該放送はMBSATを用いてモバイル放送が、音声を中心とした我が国初の衛星による移動体向け放送を実施している。

3　CS放送

　CS放送は、平成4年4月にアナログ放送、平成8年6月にデジタル放送が開始されている。
　アナログ放送は、現在JCSAT-2を用いてミュージックバードがPCM音声放送及びデータ多重放送を実施しているのみであり、CS放送についてはおおむねデジタル放送への移行が完了している。
　デジタル放送では、JCSAT-3及びJCSAT-4を用いたスカイパーフェクTV系の委託放送事業者103社、SUPERBIRD-Cを用いた有線ブロードネットワークス等の事業者が、放送番組を提供している。平成16年度末における契約件数は、スカイパーフェクTVが362.1万件（対前年度比2.8％増）となっている（図表[1]）。また、平成14年3月にBSと同じ東経110度に打上げられたN-SAT-110衛星を用いた放送（東経110度CSデジタル放送）が開始されている（図表[2]）。平成16年度末における東経110度CSデジタル放送の契約件数は20.2万件である。