平成18年版 情報通信白書

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第1章 ユビキタスエコノミー

3 携帯情報通信端末の端末機能に対する利用者の評価

 集積と融合が進む携帯情報通信端末の各機能に関して、利用者がどのような機能を重視し、またどのように評価をしているのか、分析を行ったところ、次の[1]から[4]までのこと等が確認された15
[1]通信機能の有無について明確な効用値の差があり、携帯情報通信端末のいわば標準機能と見なされている。
[2]電子メールの効用値は音声通話を上回っており、コミュニケーション機能において、電子メールに対する評価が高い(図表1-2-27)。
[3]音楽再生機能、放送受信機能、ゲーム機能等のアプリケーション機能については、回答者のニーズは分散している。
[4]コンテンツの蓄積やコピーに対しては、相対的に高い支払意志を有している。
 [1]は通信機能が標準機能と見なされていること、[2]は通話から電子メールへのコミュニケーション機能の中心が移行していること、[3]は携帯情報通信端末の多機能化について、これらがオプションとして選択可能な状態として提供されることで、利用者のニーズに的確に応えることが可能であることを示している。[1]から[3]までの結果は、共通機能としての通信機能に利用者が使いたい機能を組み合わせることが次世代の携帯情報端末の方向性であることを示唆している。
 [4]については、違法複製の防止、DRM(Digital Rights Management)の互換性向上等の課題解決が利用者の便益向上に結びつくことを示唆している。
 
図表1-2-26 クラスター分析による回答者分類
図表1-2-26 クラスター分析による回答者分類
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図表1-2-27 回答者端末機能別効用値
図表1-2-27 回答者端末機能別効用値
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15  分析の詳細については、付注7を参照

 第2節 ユビキタスネットワークの普及進展

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