平成18年版 情報通信白書

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第1章 ユビキタスエコノミー

コラム Googleプラットフォームビジネス

Googleの概要

 Googleは1998年、スタンフォード大学の博士課程に在籍していた2人の学生が、既存のロボット型検索エンジンの問題解決等を目的として立ち上げた企業である。Googleは「世界中の情報を組織化し、誰でもアクセス可能とすること」を掲げ、自前の検索エンジンをポータルサイトに供給することからビジネスを開始した。現在のビジネス領域は、検索結果連動型広告、コンテンツ連動型広告の配信からウェブメールサービス、地図情報提供サービスに至るまで、多岐にわたっている。同社の収入源の大半は広告収入であるが、売上高は急速に増加しており、2005年度には61億3,900万ドルに達している。
 Googleは、ウェブをプラットフォームとしてすべてのサービスを提供しており、Web2.0企業の代表格となっている。ウェブをプラットフォームとすることで、将来、OSやブラウザ、パソコンや携帯電話といったソフトウェアやデバイスの違いは問われなくなる可能性がある。つまりGoogleが展開するウェブプラットフォームビジネスでは、利用デバイスさえ携帯していれば、どこにいようと世界中の情報の中から必要な情報にアクセスし、Googleの提供するアプリケーションを利用することができるようになる可能性がある。
 Googleが業界や利用者に与えた影響は非常に大きく、「Google効果」とも呼ばれている。主な影響としては、[1]ウェブベースでの無料のサービス・アプリケーションの提供、[2]データベースやAPIの公開、の2点がある。
 ソフトウェアの有料での購入が定着する中、ウェブベースで無料のサービスを提供するというモデルを採り入れたGoogleの戦略は、Web2.0という新しい潮流を生み出す一つの契機となった。
 データベースやAPIの公開も同様に業界へ浸透しており、規模を問わず多くの企業が追随している。その結果、公開された様々な情報や技術を組み合わせることで、新たなサービスを生み出す「マッシュアップ」が流行し、個性的な多くの新サービスが登場している。
 
図表 売上高の推移
図表 売上高の推移
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 第7節 企業の新しい広告戦略

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