平成18年版 情報通信白書

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第1章 ユビキタスエコノミー

3 ソフトウェアの開発・利用状況

 情報システムに関するソフトウェアの開発状況は、「パッケージソフトを利用し、カスタマイズなし」が19.7%、「パッケージソフトを利用し、カスタマイズを積極的に実施」が32.8%、「パッケージソフトを利用せず、オーダーメイドで構築」が40.0%となっている。経理・会計・給与・人事等の業務でパッケージソフトの割合が高くなっており、比較的業務内容に差異が生じやすい物流等においては、オーダーメイドの割合が高くなっている(図表1-12-8)。企業規模別では、規模が小さいほどパッケージソフトの割合が高くなっている9
 
図表1-12-8 情報システムにおけるソフトウェア利用の状況
図表1-12-8 情報システムにおけるソフトウェア利用の状況
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 また、自社の中核に位置付けられる事業に関わるものほど、ソフトウェア開発をオーダーメイドで発注し、それ以外ではパッケージソフトで調達する傾向がある10。例えば、運輸・卸小売業では「調達・仕入れ」、「在庫管理」、「物流」等でオーダーメイドのソフトウェアが利用されている割合が高くなる(図表1-12-9)。
 
図表1-12-9 業種別情報システムの構築方法(オーダーメイドの割合)
図表1-12-9 業種別情報システムの構築方法(オーダーメイドの割合)
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 サーバーOSについては、基本的にはWindows系の割合が高く、規模が小さくなるほど、その割合は高まる。WindowsOSは開発・運用コストが安く、比較的規模の小さい企業で導入しやすいためと考えられる。また近年では、LinuxやFreeBSDなどオープンソース・ソフトウェア(OSS)の利用が進展している(図表1-12-10)。
 
図表1-12-10 サーバーOSにおけるオープンソースソフトウェアの利用状況(経理・会計システム、売上高別)
図表1-12-10 サーバーOSにおけるオープンソースソフトウェアの利用状況(経理・会計システム、売上高別)
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9  情報処理実態調査報告書では「規模が小さい企業においては自社開発のための要員や設備等を確保することが難しいことに加え、パッケージソフトが比較的安い価格で購入でき、かつシステム構築の手間もかからない」ことを導入しやすい理由として挙げている
10  受注ソフトウェア開発が多い理由として、パッケージソフトを利用すれば、ソフトウェア構築費用は大幅に下げることができるが、企業の情報システムの場合、売れ行きの良し悪しといったリスクを避けるため個別に開発しているケースが多くなっているという指摘や、エンドユーザーのリテラシーや技術レベルが高くないために、パッケージソフトに業務を適合させることができないという指摘等がある

 第12節 企業ネットワークの深化

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