平成18年版 情報通信白書

本文へジャンプ メニューへジャンプ
トップページへ戻る
操作方法


目次の階層をすべて開く目次の階層をすべて閉じる

第1章 ユビキタスエコノミー

5 企業ICT化と生産性

 情報通信技術が高度化するほど、人、組織、社会も、それを使いこなすような形で変化してゆかねばならない。企業のICT化の効果については、情報システムが組織形態、業務プロセス、企業文化、賃金体系等の組織的資本の変革と結びつくことで、高い効果が生まれるものと考えられる。
 企業へのアンケートの調査結果を基に、企業のICT化の中でもユビキタスネットワークの活用状況と企業の生産性との関係について分析 20を行った結果を図表に示している(図表1-12-15、1-12-16)。ユビキタスネットワークの活用と同時に企業内の組織や賃金体系について変革を行った企業の生産性は、それぞれ単独で取組を行っている場合よりも高くなるという結果が示された。企業のICT化、ユビキタス化は、企業組織、賃金体系等の組織的資本の変革を伴うことで、より高い生産性の向上につながることが示唆されている 21
 
図表1-12-15 「ユビキタス化」、「企業再編」と生産性
図表1-12-15 「ユビキタス化」、「企業再編」と生産性
Excel形式のファイルはこちら
 
図表1-12-16 「ユビキタス化」、「賃金体系」と生産性
図表1-12-16 「ユビキタス化」、「賃金体系」と生産性
Excel形式のファイルはこちら


20  分析の詳細に関しては付注12を参考のこと
21  同様の観点から分析を行っている先行研究として、経済企画庁(2000)、内閣府(2004)、篠崎(2005c)、峰滝(2005)が挙げられる。いずれについても同様の結果が得られており、情報通信技術の導入は、それに見合った企業及び組織改革を伴うことで効果を発揮することが示唆されている

 第12節 企業ネットワークの深化

テキスト形式のファイルはこちら

4 企業間取引のネットワーク化(企業間(B2B)電子商取引) に戻る 第13節 ユビキタスネット社会実現に向けた課題 に進む