平成18年版 情報通信白書

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第2章 情報通信の現況

3 衛星放送

(1)BS放送
 BSアナログ放送は、NHKとWOWOWが放送衛星BSAT-1a(及び予備衛星BSAT-1b)を用いて行っており、NHKにより3チャンネル、WOWOWにより1チャンネルが放送されている。
 BSデジタル放送の事業者は、NHKと民間放送事業者7社、超短波放送(デジタルラジオ放送)では民間放送事業者3社2、データ放送では民間放送事業者5社となっている。
 民間BSデジタル放送事業者5社の合計売上高は、2001年度に200億円に達した。また、収支状況は、一時は300億円を超えていた営業赤字が2004年度には137億円にまで縮小した(図表2-2-11)。
 
図表2-2-11 民間BSデジタル放送事業者5社の売上高、営業損益
図表2-2-11 民間BSデジタル放送事業者5社の売上高、営業損益
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(2)2.6GHz帯衛星デジタル音声放送
 2.6GHz帯衛星デジタル音声放送は、我が国初の衛星による移動体向けの放送として、2004年10月より、モバイル放送1社により放送が始まった。
 衛星デジタル音声放送は、衛星と補助的な地上放送設備(衛星補助放送局)を利用することで、ビル陰・地下街等において遮断されることなく安定・良好な受信を可能とするものであり、現在、音楽番組37番組、簡易画像付き番組8番組、データ放送2番組が提供されている。

(3)CS放送
 CS放送は、1992年4月にアナログテレビジョン放送が始まり、同年6月にPCM音声放送が始まった。その後、1996年6月にデジタルテレビ放送が開始され、2002年3月には、BS放送と同じ東経110度に打ち上げられた通信衛星N-SAT-110を用いたCS放送(110度CSデジタル放送)が始まった。
 CS放送は、番組を制作・編成する委託放送事業者と放送設備の管理・運営を行う受託放送事業者に分類される。また、両者の間には、視聴者の管理などを行うプラットフォーム事業者が存在する。
 通信衛星JCSAT-3、JCSAT-4を用いたCSデジタル放送では、2006年3月末で委託放送事業者58社及び電気通信役務利用放送事業者45社がテレビ放送、音声放送、データ放送の各番組の制作・編成を行い、スカイパーフェクト・コミュニケーションズがプラットフォーム事業を行っている。また、110度CSデジタル放送では、スカイパーフェクト・コミュニケーションズとWOWOWの2社がプラットフォーム事業を行っている。
 CS放送市場は年々伸びており、CS放送全体(アナログ、デジタル双方の衛星系民間放送事業者)の売上高は、2004年度で2,346億円に達し、110度CS放送が開始された2002年度から20.6%増加している。CS放送のほとんどは視聴者から視聴料を徴収する有料放送であり、加入者の増加がそのまま売上高の増加に反映している。また、収支状況では、110度CS放送以外のCS放送の売上高営業利益率は2.3%(2004年度)、110度CS放送は−55.0%(同)となっている。
 
図表2-2-12 CS放送の売上高、売上高営業利益率
図表2-2-12 CS放送の売上高、売上高営業利益率
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図表2-2-13 衛星放送に用いられている衛星(2005年度末現在)
図表2-2-13 衛星放送に用いられている衛星(2005年度末現在)


2  BSデジタル委託放送業者のうち、World Independent Networks Japan社以外のBSデジタルラジオ放送事業者は、2006年3月末をもって放送を終了

 第2節 放送事業

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