平成19年版 情報通信白書

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第1章 ユビキタスエコノミーの進展とグローバル展開

(2)ブロードバンド化

 平成18年のブロードバンド回線の契約数1は、2,644万契約に達している(図表1-3-3)。そのうち、DSL契約数は1,401万契約で前年比3.5%減と初めて前年比減に転じた一方、FTTH契約数は前年比61.3%増の880万契約と大きな伸びを示しており、FTTHの利用が急速に拡大していることが分かる(図表1-3-4)。
 
図表1-3-3 ブロードバンド契約数の推移
図表1-3-3 ブロードバンド契約数の推移
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図表1-3-4 DSLとFTTHの契約純増数の推移
図表1-3-4 DSLとFTTHの契約純増数の推移
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 なお、全国の総世帯数に占めるブロードバンド利用可能世帯数の割合を示すブロードバンド世帯カバー率を見ると、平成17年度末と比べて平成18年度末には、いずれかのブロードバンドについては94%から95%に増加し、超高速ブロードバンドでは80%から84%に増加しており、高い水準となっている(図表1-3-5)。
 
図表1-3-5 ブロードバンド世帯カバー率
図表1-3-5 ブロードバンド世帯カバー率

 また、ネットワーク上の情報量であるトラヒックの推移を見ると、平成18年11月の我が国のISP6社のブロードバンド契約者(DSL、FTTH)のトラヒック交換は、ダウンロードトラヒック(out)が264.2Gbps、アップロードトラヒック(in)が194.5Gbpsであった(図表1-3-6)。
 
図表1-3-6 トラヒックの推移※1
図表1-3-6 トラヒックの推移
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 ISP6社の間で交換されるトラヒックは、国内主要IX2(インターネットエクスチェンジ:Internet Exchange)以外で交換されるトラヒック(主にプライベートピアリング)が国内主要IXで交換されるトラヒックを上回っており、その差が拡大している。国外ISPとのトラヒック交換については、国外ISPから流入するトラヒックが急増しており、海外のビデオダウンロード等の利用増加の影響があると考えられる。一方、我が国の国内主要IXにおいて交換されるトラヒックは、平成18年11月に150.1Gbpsに達しており、堅調に増加している。
 以上の結果から、我が国のブロードバンド契約者のトラヒック総量を試算した結果、平成18年11月時点の平均は636.6Gbpsに達し、1年前の平成17年11月と比較して1.4倍、2年前の平成16年11月と比較して2倍近くの伸びとなった(図表1-3-7)。今後も同様の傾向で増加すると仮定した場合、平成20年ごろには、我が国のブロードバンド契約者のトラヒック規模は、1Tbpsを超える勢いであると予想される。
 
図表1-3-7 我が国のインターネットトラヒックの推移(平均)
図表1-3-7 我が国のインターネットトラヒックの推移(平均)
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 また、ブロードバンド契約者の時間帯別ダウンロードトラヒックの推移を見ると、ピーク時間帯は21時から23時であり最も利用が少ない時間帯に比べて2倍程度のトラヒックが流れていること、また、平日に比べて週末は日中の利用が多いこと等が分かった(図表1-3-8)。
 
図表1-3-8 ブロードバンド契約者の時間帯別ダウンロードトラヒックの推移
図表1-3-8 ブロードバンド契約者の時間帯別ダウンロードトラヒックの推移
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1 FTTHアクセスサービス、DSLアクセスサービス、CATVアクセスサービス、FWAアクセスサービスの各契約数の合計
2 ISP同士の相互接続点としてトラヒックの中継を行う地点

 第3節 情報通信と社会生活

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