平成19年版 情報通信白書

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第1章 ユビキタスエコノミーの進展とグローバル展開

コラム Second Life(セカンドライフ)

 米国のリンデンラボが運営・提供している3D仮想空間「Second Life」が話題になっている。Second Lifeでは、利用者がオンライン上の3D仮想空間で「アバター」と呼ばれるキャラクターを動かし、アバター同士の交流を楽しんだり、「リンデンドル」と呼ばれる仮想通貨を使用して土地や家の購入や、商品を作って売買するなどの経済活動を行ったりすることができる。また、仮想通貨リンデンドルはリンデンラボを通じて実際の米ドルにも換金可能であり、仮想経済圏で現実世界の生計を立てるユーザーまで登場しているという。
 Second Lifeは2003年(平成15年)にスタートし、2007年(平成19年)3月末には参加者が約500万人以上、1日に仮想空間内で取引される金額は約180万米ドルに達する。民間企業が仮想空間内で自社の実在する商品の広告宣伝やマーケティング活動を行ったり、大学等の研究機関が講義や調査研究を行ったりするなど、個人のユーザーのみならず多様な主体が仮想空間内で様々な活動を行っている。
 このように、参加者間の情報交換や情報共有といったコミュニケーションにとどまらず、仮想空間内の社会や経済が参加者によって動かされるというオンライン・コミュニティの登場は、現実の世界を映す空間として様々に活用されている一方で、仮想通貨の現実通貨への換金等、現実世界との連続性も特徴であるため、現実の社会経済システムでは想定されていない事態が生じることも考えられ、今後の動向が注目される。
 

 第3節 情報通信と社会生活

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