平成19年版 情報通信白書

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第1章 ユビキタスエコノミーの進展とグローバル展開

4 ユビキタスネット社会の確立に向けて

(1)各属性から見たデジタル・ディバイド

 ユビキタスネット社会の実現に当たっては、年齢、性別、都市規模、年収等の属性によって、情報通信ネットワークの利用に大きな格差が生じることがないようにすることが重要である。そのためには、「いつでも、どこでも、何でも、誰でも」ネットワークにつながり、情報を自在にやりとりできる環境の整備や、あらゆる人の情報通信リテラシー(情報通信を使いこなす人的能力)の向上が図られることが必要である。
 以下、情報通信ネットワークの利用形態ごとに、属性によるデジタル・ディバイドの現状や推移を分析するが、共通的な結果として、都市規模別、すなわち地理的なデジタル・ディバイドが拡大傾向にあることが分かる。人口の少ない地域において情報通信ネットワークの利用が必ずしも順調に進んでいないことが示唆される。
ア インターネット利用状況
 世代別、男女別、都市規模別に見たインターネット利用状況を平成18年末と、3年前の平成15年末で比較してみると、世代別では、どの世代でも3年前に比べてインターネットの利用が拡大しており、とりわけ60歳以上の高齢者の伸びが顕著で、65〜69歳及び70〜79歳の世代では20ポイント以上の伸びを示している。これに伴い、世代別で見たインターネット利用状況に関する格差は3年前と比較して縮小していることが分かる。都市規模別に見ると、いずれにおいても3年前よりもインターネット利用率は高くなっているものの、依然として特別区・政令指定都市等と町・村との間の格差が存在している(図表1-3-28)。
 
図表1-3-28 インターネットの利用状況
図表1-3-28 インターネットの利用状況
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イ ブロードバンド利用状況
 自宅のパソコンからインターネットを利用する人のブロードバンド3の利用状況について世代別に見ると、3年前の平成15年に比べてブロードバンドの利用率はいずれの世代においても増加しているものの、10代後半〜40代の利用率が5割以上であるのに対して、50代以上では4割以下の利用率にとどまっている。また、都市規模別に見ると、いずれにおいても3年前よりブロードバンド利用率は増加しているが、特別区・政令指定都市等と町・村との間の格差は拡大している(図表1-3-29)。
 
図表1-3-29 ブロードバンドの利用状況4
図表1-3-29 ブロードバンドの利用状況
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ウ 携帯インターネット利用状況
 平成18年末の携帯インターネット利用状況を世代別に見ると、いずれの世代においても3年前と比較して2割以上の伸びを示しており、特に、第3世代携帯電話の普及等により50歳以上の世代では2倍から4倍の伸びを示している。
 また、特別区・政令指定都市等と町・村のいずれにおいても3年前より携帯インターネット利用率は増加しているものの、ここでも両者の間の格差は拡大している(図表1-3-30)。
 
図表1-3-30 携帯インターネットの利用状況
図表1-3-30 携帯インターネットの利用状況
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3 ケーブルテレビ回線(CATV回線)、固定無線回線(FWA)、第3世代携帯電話回線、光回線(FTTH回線)、DSL回線を含む
4 ブロードバンド化率とは、自宅からパソコンを使ってインターネットを利用する人のうち、ブロードバンド回線を使っている人の割合

 第3節 情報通信と社会生活

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