平成19年版 情報通信白書

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第3章 情報通信政策の動向

(10)次世代の高機能ネットワーク基盤に向けた研究開発

 現在のICTを支えるハードウェア技術は、いずれ物理的限界を迎えることが予想されており、新しい機能を発現させる技術に関する研究開発も重要である。総務省では、光の量子的性質を制御することにより、極めて安全性の高い暗号通信や少ないエネルギーでの超大容量情報伝送を実現する量子情報通信技術や、ナノサイズの物性効果の活用により、中継伝送、光スイッチ等のネットワーク構成要素の高機能化と小型・省電力化を実現するナノ技術を活用した超高機能ネットワーク技術の研究開発を実施している。
 平成18年度においては、独立行政法人情報通信研究機構において、量子情報通信ネットワークの要素技術である量子暗号通信を都市内ネットワークへ展開するための量子暗号ネットワーク技術や、柔軟性に富んだ量子暗号網を構築可能とする量子ワイヤレス通信技術の基本設計等について基礎実験を実施した。さらに、ナノ技術についても平成17年度に引き続き研究開発を行った。
 また、平成16年6月から、「21世紀ネットワーク基盤技術研究推進会議」を開催し、上記2分野と次世代フォトニックネットワーク技術に、テラヘルツICT及びこれら4分野相互の境界・融合領域の情報通信技術に関し、総合的な推進方策等の検討を行ってきている。同推進会議は、平成17年7月に、今後の総合的な推進方策等である「21世紀ネットワーク基盤技術の研究開発戦略」を取りまとめている。

 第5節 研究開発の推進

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