平成20年版 情報通信白書

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第1章 活力あるユビキタスネット社会の実現

(2)メディアの利用頻度の変化

 (1)で見てきたように、メディア利用の態様には、メディアごと、また利用者の属性ごとに異なる傾向があることがうかがえる。こうした傾向は、情報や知識のネットワーク化が進み、ユビキタス化の進展が加速してきたここ数年間で大きく変化してきたのではないかと考えられる。
 そこで、ここ2〜3年間のメディアの利用頻度の変化について尋ねたところ、全体としては「変わらない」との回答が多い傾向にあったが、以下では増減の回答に着目し、「増えた」との回答の割合から「減った」との回答の割合を引いた値を見てみることにする(図表1-3-2-2)。
 
図表1-3-2-2 ここ2〜3年間のメディアの利用頻度の変化(「増えた」との回答の割合から「減った」との回答の割合を引いた値)
図表1-3-2-2 ここ2〜3年間のメディアの利用頻度の変化(「増えた」との回答の割合から「減った」との回答の割合を引いた値)
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 テレビでは、家庭生活者層で「増えた」との回答が「減った」との回答を12.3ポイント上回っている一方、若年層では、「減った」との回答が「増えた」との回答を8.2ポイント上回っている。
 新聞では、若年層で「減った」との回答が「増えた」との回答を4.1ポイント上回っており、(1)で見た若年層での新聞離れを裏付ける結果となっている。
 雑誌・書籍では、全世代において、「減った」との回答が「増えた」との回答を上回っており、ここ2〜3年の間に雑誌・書籍の利用が減少している傾向にあるといえる。
 ラジオについても、全世代において、「減った」との回答が「増えた」との回答を上回っており、この傾向は、新聞や雑誌・書籍よりも、より明確に表れている。とりわけ、若年層においては、「減った」との回答が「増えた」との回答を29.2ポイントも上回っており、ここ2〜3年の間で若年層におけるラジオ利用の減少が急速に進んだことが分かる。
 パソコンについては、回答者全体で見ると、「増えた」との回答が「減った」との回答を41.5ポイント上回っている。世代別に見ると、若年層においては「増えた」との回答が「減った」との回答を53.1ポイントも上回っているが、高齢者層においては、その値は23.0ポイントにとどまっている。
 携帯電話については、回答者全体で見ると、「増えた」との回答が「減った」との回答を21.4ポイント上回っている。特に若年層においては、「増えた」との回答が「減った」との回答を38.8ポイントも上回っている。一方で、高齢者層では、「増えた」との回答と「減った」との回答の割合は同じであった。

 第3節 ユビキタス化がもたらす新たな国民生活

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