第1部 特集 ICTの利活用による持続的な成長の実現
第2章 グリーンICTによる環境負荷軽減と地域活性化

 近年、経済発展やエネルギー消費の増加に伴い、温室効果ガスの排出が増加しつつある。地球環境の悪化による水不足、食料不足、自然災害や病気のまん延など人類をとりまく問題は一層深刻になっており、地球温暖化の進行によってさらに悪影響が加速的に強まることが懸念される。このため、世界全体で温室効果ガスを実効的に削減していくことが必要不可欠である。こうした状況を踏まえ、我が国は、すべての主要国による公平かつ実効性のある国際的な枠組みの構築と意欲的な目標の合意を前提に、2020年に温室効果ガス排出を1990年比で25%削減するとの目標を掲げている。そして、実効的な排出削減の取組の一つとして、このような状況の中、グリーンICTによる問題解決が期待されている。
 本章では、環境負荷軽減のため、情報をリアルタイムに収集・解析、可視化し、経済・社会活動の効率化を可能とするICTを活用すること、すなわちグリーンICTがサステナブルな社会の実現にいかに貢献できるかについて検証し、グリーンICTにより地域の活性化が成功している取組について紹介する。
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