第2部 情報通信の現況と政策動向
第5章 情報通信政策の動向

(2)教育の情報化の推進


 我が国の次世代を担う子どもたちが、早い段階からICTに親しみ、情報活用能力を向上させ、新しい知的価値、文化的価値を創造できる社会を構築することは大変重要であり、総務省では、以下の取組を実施している19

ア フューチャースクールの推進
 総務省では、ICTを使って児童が教え合い、学び合う「協働教育」を推進するため、ICT機器を使ったネットワーク環境を構築し、学校現場における情報通信技術面を中心とした課題を抽出・分析するため、平成22年度から「フューチャースクール推進事業」を実施している(図表5-5-5-1)。

図表5-5-5-1 フューチャースクール推進事業の概要
図表5-5-5-1 フューチャースクール推進事業の概要

 平成22年度においては、全国10校の公立小学校を対象に、協働教育プラットフォーム(教育クラウド)を核としたICT環境を構築し、デジタル教材(教科書)、ポータルサイト、ICTサポート等を一元的に提供するとともに、タブレットPC(全児童1人1台)やインタラクティブ・ホワイト・ボード(全普通教室1台)等のICT機器を用いた授業を実践し、「協働教育」の 実現に必要な技術的条件やその効果等について実証研究を行うこととしている。また、実証研究結果については、ガイドライン(手引書)として取りまとめ、教育におけるICTの利活用の推進に貢献していく。

イ e-ネットキャラバンの推進
 パソコンや携帯電話は便利なコミュニケーションツールである反面、ウイルス、迷惑メール、学校裏サイトでの誹謗中傷等のトラブルも多発している。また、近年は子供たちが容易にパソコンや携帯電話等からインターネットに接続できる環境にあることから、児童・生徒を保護・教育する立場にある保護者、教職員等に対しても、インターネットの安心・安全利用に関する啓発が必要となっている。
 そこで、平成18年4月から、総務省、文部科学省及び通信関係団体等が連携し、子供たちのインターネットの安心・安全利用に向けて、主に保護者及び教職員を対象とした講座を全国規模で行う「e-ネットキャラバン」を実施している20

ウ メディアリテラシーの向上
 メディアリテラシーとは、放送番組やインターネット等各種メディアを主体的に読み解く能力や、メディアの特性を理解する能力、新たに普及するICT機器にアクセスし活用する能力、メディアを通じコミュニケーションを創造する能力等である。
 総務省では、放送番組の情報を正しく理解するとともに、トラブルなくインターネットや携帯電話等を利用するなど、メディアの健全な利用の促進を図るため、各メディアの特性に応じた教材等を開発し、普及を図っている。
 インターネットや携帯電話等の分野においては、ICTメディアリテラシーを総合的に育成するプログラムである「伸ばそうICTメディアリテラシー〜つながる!わかる!伝える!これがネットだ〜」を平成18年度に開発し、同19年7月から公開し、必要な更新を行いつつ、その普及を図っている21。また、「インターネットトラブル事例集」を平成21年度に作成し、「e-ネットキャラバン」等のインターネットの安心・安全な利用に向けた啓発講座等において活用している。
 放送分野においては、これまでビデオ・DVDによる教材11本を開発し、教材の貸出しを中心とした普及・啓発を図ってきた。さらに、平成21年3月から「放送分野におけるメディリテラシーサイト」を開設し、20年度の開発教材「放送記者坂井マヤ〜ストーリーをさがせ〜」等を公開している22


19 参考:教育の情報化推進ページ:http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/kyouiku_joho-ka/index.html
20 参考:e-ネットキャラバン:http://www.e-netcaravan.jp/index.html
21 参考:教育の情報化推進ページ:http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/kyouiku_joho-ka/index.html、参考:伸ばそうICTメディアリテラシー:http://www.ict-media.net/
22 参考:放送分野におけるメディアリテラシー:http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/top/hoso/kyouzai.html
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