第2部 情報通信の現況と政策動向
第5章 情報通信政策の動向

(1)Green of ICT・ Green by ICTの推進


 総務省では、ICTの利活用により、我が国及び諸外国が直面する経済的・社会的課題等の解決に貢献するため、新たなICT政策について検討することを目的に、平成21年11月から、「グローバル時代におけるICTタスクフォース」を発足させた。当タスクフォースにおける「地球的課題検討部会」においては、特に、環境問題や医療問題等の世界各国が直面している地域的・地球的課題の克服に向けて、我が国の優れたICTを活用し、我が国が世界の「架け橋」として国際社会から信頼される国となることが必要であるとして検討を行っている。
 また、当部会において、「Green of ICT」「Green by ICT」の推進、ICTによる「緑の分権改革」の推進、国際貢献・協調策・世界標準化の推進等に関する検討を更に進めるため、平成21年12月から22年3月まで、同検討部会の下に「環境問題対応ワーキンググループ(WG)」を設置して、2020年におけるICT分野の気候変動に与える影響について、主に以下の分析を行い、平成22年3月に分析結果を取りまとめ、同年5月に「地球的課題検討部会」に報告した(図表5-6-1-1)。

図表5-6-1-1 「環境問題対応ワーキンググループ(WG)」分析結果 概要
図表5-6-1-1 「環境問題対応ワーキンググループ(WG)」分析結果 概要

 ・「地球温暖化問題への対応に向けたICT政策に関する研究会 評価対応WG」(平成19年10月〜20年4月)で行った、2012年におけるICT分野の気候変動に与える「正・負の影響」の分析を、2020年に延伸して分析。
 ・2020年への延伸に当たっては、スマートグリッド等新たなICT利活用シーンの追加、規制の導入、規制緩和や政策導入等による効果についても「対策実施」ケースとして分析している。
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