(2)余暇としての動画配信サイト  余暇としてのパソコンやインターネット利用が高まってきていることを示してきたが、その活動の中に、新たに動画配信サイトの閲覧が出てきたことが、情報メディアの利用時間からも分かる。では、この動画配信サイトというのは、どのように変遷してきたのか、触れることとする。 ●動画配信サービスは、インターネットの高速化・大容量化などに伴い、急激に利用者が増加  インターネットの高速化・大容量化などに伴い、利用されるようになった動画配信サービスは、急激に利用者が増加している。代表的な動画配信サービスであるYouTubeは、平成17年のサービス開始以降、利用者が増加し、平成23年2月時点で家庭及び職場を含めて約2,900万人が利用するサービスとなっている(図表1-3-5-6)。YouTubeはニュース閲覧としての利用や、テレビ番組と連携した利用などもみられる。 図表1-3-5-6 動画配信サービス(YouTube)利用者数の推移 (出典)総務省「ICTインフラの進展が国民のライフスタイルや社会環境等に及ぼした影響と相互関係に関する調査」(平成23年) (ネットレイティングス(株)「NetView」により作成) ●動画配信サービスの利用は若年層ほど高い傾向  動画配信サービスの利用率をみると、全体で39.9%であり若年層ほど高い傾向にある(図表1-3-5-7)。また、インターネットの重要性の意識別に利用率をみると、重要だと考えている人ほど利用が進んでおり、重要性の有無により44.6%の開きがある。他の機能・サービスをみると、検索、音楽、掲示板、メルマガでは重要性意識による利用率の差が比較的大きいが、動画配信サービスにおける傾向と比べると小さい(図表1-3-5-8)。このことから、余暇としてのインターネットを重要だと考える人にとって、動画配信サービスが重要な娯楽の一つとなっていることが考えられる。 図表1-3-5-7 動画配信サービスの利用状況と、趣味・娯楽としての重要性意識による利用率の差異 (出典)総務省「ICTインフラの進展が国民のライフスタイルや社会環境等に及ぼした影響と相互関係に関する調査」(平成23年) (「2010年日本人の情報行動調査」により作成) 図表1-3-5-8 インターネットの利用機能・サービスの趣味・娯楽としての重要性意識による利用率の差異 (出典)総務省「ICTインフラの進展が国民のライフスタイルや社会環境等に及ぼした影響と相互関係に関する調査」(平成23年) (「2010年日本人の情報行動調査」により作成)