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第2部 情報通信の現況・政策の動向
第5節 ICT利活用による国民生活の向上と環境への貢献

(2)ICTリテラシーの向上

我が国の次世代を担う子どもたちが、早い段階からICTに親しみ、情報活用能力を向上させ、新しい知的価値や文化的価値を創造できる社会を構築することは大変重要であり、総務省では次の取組を実施している。

ア 「青少年がインターネットを安全に安心して活用するためのリテラシー指標」の策定

総務省は、グローバル規模での青少年のインターネット利用が進展する中、国際的な動向との調整を図りつつ、青少年に求められるインターネット・リテラシーを的確に把握できるよう、有識者の意見などを踏まえ「青少年がインターネットを安全に安心して活用するためのリテラシー指標(ILAS:Internet Literacy Assessment indicator for Students)を開発し、そのテストを国内の高等学校1年生相当(約2,500名)を対象に平成24年6月から7月にかけて行い、同年9月にその実施結果を公表した(図表5-5-6-1)。

図表5-5-6-1 ILASの実施結果の概要
(出典)総務省「青少年のインターネット・リテラシーに関する実態調査」(平成24年)
「図表5-5-6-1 ILASの実施結果の概要」のExcelはこちらEXCEL / CSVはこちら

同指標は、インターネット・リテラシーの中でも、特に、インターネット上の危険・脅威への対応能力やモラルに配慮しつつ、的確な情報を判断するために必要な能力に重点をおいた指標となっている。同年9月の公表結果では、違法情報への対応と料金や時間の浪費への配慮に関する能力が相対的に高いのに対し、適切な商取引と適切なセキュリティ対策に関する能力が相対的に低いという結果になっており、重点的な啓発が必要とされている。

この結果を踏まえ、ILASを、地域での周知啓発活動や、事業者による安心安全サービスの提供・改善に役立てるとともに、OECD等における国際的な指標づくりに対して我が国からインプットしているところである。

なお、上記ILASと併せて実施したアンケートでは、スマートフォンと他のデバイスの保有状況や端末別利用時間についてもアンケートを実施した結果、高校1年生のスマートフォンの保有率が高い割合を示している(図表5-5-6-2)ほか、他のデバイスと比較した場合のスマートフォンの長時間利用の割合が高い結果となっている(図表5-5-6-3)。

図表5-5-6-2 保有するインターネット接続機器
(出典)総務省「青少年のインターネット・リテラシーに関する実態調査」(平成24年)
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図表5-5-6-3 端末別1日当たりの利用時間
(出典)総務省「青少年のインターネット・リテラシーに関する実態調査」(平成24年)
イ e-ネットキャラバンの推進

パソコンや携帯電話は便利なコミュニケーションツールである反面、ウイルス、迷惑メール、学校裏サイト等トラブルも多発している。また、近年、急速に普及しているスマートフォンは、パソコン用webサイトや動画、SNSなどが利用可能である反面、個人を特定した不当請求や違法ダウンロード支援アプリなどによるトラブルも確認されている。多くのネット危機にさらされている児童生徒を守るため、児童生徒はもとより、保護・教育・指導する立場にある保護者、教職員に対しても、インターネットを安心・安全に利用するための知識・理解が必要となってきている。

このため、総務省では、文部科学省及び通信関係団体等と連携し、子どもたちのインターネットの安心・安全利用に向けて、保護者、教職員及び児童生徒を対象とした講座を全国規模で行う「e-ネットキャラバン12」を実施しており、平成24年度においては、全国1,524箇所で開催した。

ウ メディアリテラシーの向上

メディアリテラシーとは、放送番組やインターネット等各種メディアを主体的に読み解く能力や、メディアの特性を理解する能力、新たに普及するICT機器にアクセスし活用する能力、メディアを通じコミュニケーションを創造する能力等のことである。

総務省では、放送番組の情報を正しく理解するとともに、トラブルなくインターネットや携帯電話等を利用するなど、メディアの健全な利用の促進を図るため、各メディアの特性に応じた教材等を開発し、普及を図っている。

インターネットや携帯電話等の分野においては、ICTメディアリテラシーを総合的に育成するプログラムである「伸ばそうICTメディアリテラシー〜つながる!わかる!伝える!これがネットだ〜」の普及を図っている13。また、保護者や教職員などが知っておくべき事項等を解説した「インターネットトラブル事例集14」は、「e-ネットキャラバン」等のインターネットの安心・安全な利用に向けた啓発講座等において活用されている。

放送分野においては、これまでビデオ・DVDによる小・中学生及び高校生向けの学習用教材を開発し、教材の貸出しを中心とした普及・啓発を行っているほか、「放送分野におけるメディアリテラシーサイト15」を開設し、ウェブ教材や教育者向けの授業実践パッケージ(指導案、授業レポート、ワークシート等)を開発・掲載するなど、青少年のメディアリテラシーの向上に取り組んでいる。

その他にも、図書館・公民館・児童館などの公共施設に子どもや高齢者でも使いやすい端末を配備し、自分でインターネット等各種メディアを主体的に読み解く能力等を向上させるための学習効果の高いコンテンツ、利用環境の検証を行った。平成25年度においては、引き続き実証研究を実施し、平成24年度の実証研究の成果を踏まえ、PDCAサイクルによるシステムの改善、育成コンテンツの更新等に取組、より実効性の高い普及モデルを検討する予定である。



12 e−ネットキャラバン:http://www.e-netcaravan.jp/別ウィンドウで開きます

13 教育の情報化推進ページ:http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/kyouiku_joho-ka/index.html別ウィンドウで開きます
伸ばそうICTメディアリテラシー:http://www.ict-media.net/別ウィンドウで開きます

14 インターネットトラブル事例集ダウンロードページ:http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/kyouiku_joho-ka/jireishu.html別ウィンドウで開きます

15 放送分野におけるメディアリテラシーサイト:http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/top/hoso/kyouzai.html別ウィンドウで開きます

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