2 ICTを活用した生活資源対策 近年、資源を巡る国際情勢は大きな転換期を迎えている。 世界人口の急速な増加と都市化の進展、新興国・途上国の急速な経済成長等を受けて、鉱物・エネルギー、水、食料等、人々の「暮らし」に不可欠な資源への需要が爆発的に増加している。限られたパイから如何にして必要な資源を確保することができるか、世界的な資源確保競争は益々激しさを増している。 他方、近年のシェールガス革命に代表されるように、新たな技術によるブレイクスルーはこれまでの資源を巡る状況を一変させる可能性を有している。 資源の大宗を海外からの輸入に依存している我が国にとって、資源の安定的・効率的な確保は、国家安全保障にも直結する重要な課題である。 また、世界に先駆けて超高齢社会に突入した我が国においては、人口の減少・担い手の高齢化という課題を背景に、資源の生産・供給・管理等においても、社会効率性の一層の向上が求められている。 さらに、高度経済成長期に集中整備された道路・トンネル等の社会インフラの老朽化が深刻な問題となっている。特に、2012年12月の中央自動車道笹子トンネル崩落事故は国民に大きな衝撃を与えた。 加えて、東日本大震災によるエネルギー制約も依然として大きな課題である。