2 情報セキュリティに係る利用者の意識 総務省では、情報セキュリティに係る利用者の意識について、各国で違いがあるか実態を把握するため、日本・米国・英国・フランス・韓国及びシンガポールの利用者を対象としたアンケート調査 10 を実施した。また、日本国内については、毎年実施している通信利用動向調査においても、情報セキュリティに係る設問を設けているところ、これらの結果を基に利用者の意識について分析を行った。 我が国の利用者の傾向としては、@情報セキュリティの被害に遭った経験はそれほど高くないものの、インターネット利用に対する不安意識は高い。Aインターネット上の脅威(マルウェア、フィッシング、架空請求等)に関する知識も有しているが、特定の脅威を念頭に置いたものではなく漠然としており、そのためか、一定の情報セキュリティ対策はスマートフォンを含めて実施しているものの、それだけで不安感を払拭するには至らず、また、情報セキュリティに関するリテラシーも十分には得られていないと感じている、といった結果が得られた。 10 調査概要は第3章第1節第2項(パーソナルデータの取扱いに関する利用者意識の国際比較)を参照のこと。