(4)スマートフォンの情報セキュリティ スマートフォンにおける情報セキュリティ対策については、我が国では「スマートフォンセキュリティ3か条」 12 を公表し、啓発に努めているところであるが、3か条に該当する「OSやアプリケーションのアップデート」、「ウイルス対策ソフトの導入」及び「インストールするアプリの安全性の確認」の認知度について、6か国の利用者に尋ねた。その結果、日本は3項目すべてにおいて他国より認知度が高い結果となった(図表3-2-2-6)。 図表3-2-2-6 スマートフォンのセキュリティ対策の認知度 (出典)総務省「ICT基盤・サービスの高度化に伴う新たな課題に関する調査研究」(平成25年) 続いて、実際にスマートフォンに行っている情報セキュリティ対策について、スマートフォンセキュリティ3か条以外の対策も含めて尋ねた。まず、3か条の実施状況については、認知度におおむね沿う形で対策が行われているが、日本では、「信頼できる場所(OS提供事業者や携帯電話事業者のサイトなど)からアプリをインストールする」について、その認知度が高い割には、対策の実施状況はそれほど高くないとの結果が出ている。 スマートフォンセキュリティ3か条以外の項目では、「画面ロックの実施」や「安全なWi-Fi回線の利用」についても、日本は他の5か国に比べ、実施状況が低く出る結果となっている(図表3-2-2-7)。 図表3-2-2-7 スマートフォンのセキュリティ対策の実施状況 (出典)総務省「ICT基盤・サービスの高度化に伴う新たな課題に関する調査研究」(平成25年) なお、スマートフォンを利用するようになってから、情報セキュリティへの不安が高まったか否かについて尋ねたところ、韓国やシンガポールでは「不安が高まった(どちらかというとを含む)」との回答が約6割に達している。ちなみに、日本では約5割の利用者が「不安が高まった(どちらかというとを含む)」と回答している(図表3-2-2-8)。 図表3-2-2-8 スマートフォンを利用するようになってからの情報セキュリティへの不安 (出典)総務省「ICT基盤・サービスの高度化に伴う新たな課題に関する調査研究」(平成25年) 12 総務省では、一般の利用者向けに、情報セキュリティの知識に関するさまざまな教材や啓発資料を公開している。平成24年6月に最終報告をとりまとめた「スマートフォン・クラウドセキュリティ研究会」では、スマートフォンの利用者が最低限取るべき対策として、「1.OS(基本ソフト)を更新、2.ウイルス対策ソフトの利用を確認、3.アプリケーションの入手に注意」の3つを「スマートフォン情報セキュリティ3か条」として推奨している。