第4節 ICT利活用による国民生活の向上と環境への貢献 1 教育・医療等の分野におけるICT化の推進 (1) 教育分野におけるICT利活用の推進 我が国の次世代を担う子どもたちが、早い段階からICTに親しみ、情報活用能力を向上させ、新しい知的価値や文化的価値を創造できる社会を構築することは大変重要である。 総務省では、教育分野でのICT利活用を推進し、情報通信技術面を中心とした課題を抽出・分析することを目的として、平成22年度から平成25年度まで「フューチャースクール推進事業」に取り組んだ。 同事業において、文部科学省の「学びのイノベーション事業」と連携し、タブレットパソコン(全児童生徒1人1台)や電子黒板(全普通教室1台)、無線LAN等のICT環境の下で授業を実践し、情報通信技術面を中心とした課題の抽出・分析を行い、事業の総まとめとして、平成26年4月に「教育分野におけるICT利活用推進のための情報通信技術面に関するガイドライン(手引書)2014)」を取りまとめ、公表した。 平成26年度からは、これまでの実証研究で判明した課題を解決し、教育分野におけるICT利活用の更なる普及・展開を推進するため、「先導的教育システム実証事業」に取り組んでいる(図表6-4-1-1)。文部科学省の「先導的な教育体制構築事業」と連携し、クラウド等の新たな情報通信技術を活用することで、学校と家庭の教育・学習環境の連携、ICT環境の構築・運用コストの削減、学習履歴を活用したきめ細かい学習等を実現するための実証研究を行い、教育ICTシステムの普及モデルとして公表することとしている。 図表6-4-1-1 先導的教育システム実証事業の概要