(5)防災×ICTの推進 総務省では、地理空間情報(G空間情報)のICTによる利活用を促進し、防災力の向上及び地域活性化を推進するため、「G空間シティ構築事業」を実施し、産学官の連携によって、G空間情報を活用した、津波浸水や土砂災害による被害予測のシミュレーション、地下街等の災害発生時に避難経路等を伝達するためのアプリ等を開発し、先端的な防災システムを構築した。 また、総務省では、災害発生時やその復興局面等において、避難勧告・指示等の公共情報を発信する自治体・ライフライン事業者などと、それを伝える放送事業者・通信事業者等を結ぶ共通基盤である「Lアラート(災害情報共有システム)」の全国普及に向けた取組を進めている。Lアラートを活用することにより、住民はテレビ、ラジオ、スマートフォン、インターネット等の多様なメディアを通じて、必要な公共情報を迅速に入手することが可能になっている(図表6-9-2-3)。 図表6-9-2-3 Lアラート(災害情報共有システム)の概要 さらに、総務省では、安全で災害に強い社会を実現するため、「G空間防災システム」(「G空間シティ構築事業」の成果である、地震・津波等による広域災害や緊急性を要する大規模災害に対して、準天頂衛星等を活用して構築する先端的な防災システム)の効果的な成果展開に向けて、LアラートとG空間情報の連携推進やLアラートの自治体の防災情報システムへの実装の促進等を図った。 具体的には、Lアラートにおける自治体等による位置情報等の入力支援やメディアによる災害情報の可視化等の実証、LアラートやG空間情報を活用した、自治体の防災情報システムの標準仕様策定に向けた実証等を実施した(図表6-9-2-4)。 図表6-9-2-4 G空間防災システムとLアラートの連携推進事業委託先一覧