(2)生活の中心になりつつあるスマホ(4年間の質的変化) スマートフォン普及のインパクトは、その普及台数のみならず使い方にもあることを、利用時間や利用内容を通してみていく。 図表1-1-1-7 モバイルからのインターネット利用時間(2012年と2016年との比較。平日1日あたり) (出典)総務省情報通信政策研究所「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」 我が国における、モバイル 4 によるインターネット利用時間(平日1日あたり)を2012年と2016年とで比較すると、全体で38分から61分と1.6倍に増加している。 モバイルからのインターネット利用時間が2012年から2016年にかけ増加した要因を、スマートフォン利用者のインターネット利用時間、フィーチャーフォン利用者のインターネット利用時間、各機器の利用率に分けてみると、スマートフォン利用者1人あたりの利用時間も増加しているが、スマートフォン利用者の割合が上昇した影響が大きい。フィーチャーフォンの利用者がスマートフォン利用に移行することにより、インターネット利用時間が増加してきたことがうかがえる。 図表1-1-1-8 モバイルネット利用時間増加の要因 (出典)総務省情報通信政策研究所「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」 スマートフォン利用者に限ったインターネット利用時間(2016年の平日1日あたり。比較用に2012年の値も掲載)を年代別にみると、全体での平均は82分であり、10代及び20代がそれぞれ143分、129分と顕著に長くなっている。 図表1-1-1-9 スマートフォン利用者のインターネット利用時間(2012年と16年比較)(平日1日あたり、利用者ベース、全体・年代別) (出典)総務省情報通信政策研究所「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」 では、スマートフォンはどのような用途に使われているのだろうか。 「メールを読む・書く」「ブログやウェブサイトを見る・書く」「SNSを見る・書く」「動画投稿・共有サイトを見る」などの類型別にみる(図表1-1-1-10)。 図表1-1-1-10 スマートフォンのネット利用時間(2016年項目別)(平日1日あたり、利用者ベース、全体・年代別) (出典)総務省情報通信政策研究所「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」 10代及び20代で「SNSを見る・書く」が長くなっていることが特徴である。また、10代及び20代は「動画投稿・共有サイトを見る」も他の年代に比べると長くなっており、特徴的なスマートフォンの使い方をしていることがうかがわれる。 4 ここでは従来の携帯電話(フィーチャーフォン)とスマートフォンとを合わせたもの