(2)IoT・AIを活用したサービスの分類(マッピング) ア 「活用技術(AI)」と「分析結果の活用空間」による分類 「活用技術(AI)」と「分析結果の活用空間」の視点で分類すると、機械学習、画像認識、音声認識、自然言語処理それぞれの技術が使われたサービスが幅広く登場していることがわかる(図表2-1-2-1)。サイバー空間では、デジタルデータが多く蓄積されているため、過去のデータの傾向などを活用し、最適提案や検知を行うことは以前から行われていたが、AI技術の進展によって精度が向上していくと考えられる。また、画像認識や音声認識についても精度が向上したことにより、テキストデータ以外での活用も進んでいくものと考えられる。リアル空間では、刻々と変化する情報をもとに状況管理、監視、見守りなどの状況を把握する用途にも活用されている。 図表2-1-2-1 AI・IoTサービスマッピング@ (出典)総務省「ICTの現状に関する調査研究」(平成30年) イ 「技能レベル」と「分析結果の活用空間」による分類 「技能レベル」と「分析結果の活用空間」の視点で分類すると、サイバー空間、リアル空間ともに一定の技能レベル以上の用途においても広く活用され始めていることがわかる(図表2-1-2-2)。また、一般人でもできるレベルの内容であっても、大量の情報を瞬時に判断したり、自動化できるため、労働力不足や生産性の向上といった課題解決につながっていると考えられる。特に、IoT化の進展によってリアル空間の情報が比較的容易に収集できるようになったため、これまで専門家の知識・経験に依存していた農業分野や各種予測においても利用が拡大している。 図表2-1-2-2 AI・IoTサービスマッピングA (出典)総務省「ICTの現状に関する調査研究」(平成30年) ウ 「データの収集空間」と「分析結果の活用空間」による分類 「データの収集空間」と「分析結果の活用空間」の視点で分類すると、リアル空間で収集したデータは多様なサービスで活用されていることがわかる。これはIoT化の進展によって、リアル空間からさまざまなデータを収集できるようになったことにより、労働力不足や生産性の向上といった課題を解決するためにIoT・AIの活用が広がっているためだと考えられる。今後、表示された分析結果を見て人が行動するだけではなく、得られた情報をもとにリアル空間で物理的な動作を実現するアクチュエータや、各種ロボットが発展することによって、AIの適応範囲が拡大し、更なる効果の拡大が期待される。 図表2-1-2-3 AI・IoTサービスマッピングB (出典)総務省「ICTの現状に関する調査研究」(平成30年)