第5章 ICT分野の基本データ 第1節 ICT産業の動向 1 ICT産業の経済規模 (1)市場規模(国内生産額) ●情報通信産業の市場規模は、全産業中で最大規模の9.6% 2016年の情報通信産業1の市場規模(名目国内生産額)は94.4兆円で全産業の9.6%を占めており、情報通信産業は、全産業の中で最大規模の産業である(図表5-1-1-1)。その推移をみると、2000年から数年はITバブル崩壊を反映して、生産額はやや下降傾向で推移した。2005年を底として、生産額は再度上昇傾向に入ったものの、2008〜2009年にかけてリーマンショックの影響で大きく生産額を落とした。さらに2010年以降も情報通信産業の生産額は回復せず下降を続けたが、2013年以降徐々に回復を見せ、2015年に96.4兆円まで上昇した後、2016年時点で微減して94.4兆円となった(図表5-1-1-2、図表5-1-1-3)。 図表5-1-1-1 主な産業の市場規模(名目国内生産額)(内訳)(2016年)(出典)総務省「ICTの経済分析に関する調査」(平成30年) 図表5-1-1-2 主な産業の市場規模(名目国内生産額及び実質国内生産額)の推移2 (出典)総務省「ICTの経済分析に関する調査」(平成30年) 図表5-1-1-3 情報通信産業の市場規模(名目国内生産額及び実質国内生産額)の推移3 (出典)総務省「ICTの経済分析に関する調査」(平成30年) 一方、2011年価格による主な産業の市場規模(実質国内生産額)の推移をみると、2008〜2009年にかけてリーマンショックによる落ち込みがあり、2012年には91.3兆円まで下降した。2013年以降はゆるやかな上昇傾向となっており、2015年には98.2兆円にまで戻った(図表5-1-1-2)。2016年の情報通信産業の市場規模(実質国内生産額)は96.6兆円である(図表5-1-1-3)。なお、2000年から2016年の年平均成長率はプラス0.7%であった。 1 情報通信産業の範囲については、巻末付注5を参照。 2 数値の詳細については巻末データ1及びデータ2を参照。 3 数値の詳細については巻末データ6及びデータ7を参照。