2 デジタル経済が進化した平成時代 (1)様々なICTサービスが発展・普及 平成の30年間は、ICTサービスが大きな発展と普及を遂げた時代であったといえる。特に、インターネットと携帯電話の発展・普及は、平成時代を象徴するものとして我が国の歴史に位置付けられることになるだろう。 まさに平成と共に始まり、利用が広がっていったインターネットは、人々に新たなコミュニケーションの場や機会をもたらした。また、様々な情報の収集を容易にすることで人々の知識を豊かにすると同時に、自らが情報を発信していくことで自己実現を行うことも可能とした。そして、経済・社会の様々な活動を支えるインフラとなった。 1970年大阪万博で人々を驚かせた「未来の電話」は携帯電話として結実し、人々の新たなコミュニケーションツールとなった。そして、スマートフォンの普及とともにコミュニケーションツールの枠を超え、様々なことが可能な生活にとって最も身近なデバイスとなったといえる。 移動通信システムの発展は、人と人とのコミュニケーションに加え、モノをつなぐIoT(Internet of Things)を登場させた。デジタルデータの価値創出力を高めるIoTは、人工知能(AI)や新たな第5世代移動通信システム(5G)との連動により、更なる発展を遂げようとしている。