昭和51年版 通信白書

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3 景気変動と通信サービスの動き

 放送を含めた広義の通信サービスは,そのサービス特性によって経済変動から受ける影響が異なっているが,その相違を明らかにするため,過去10年間の主要通信サービスの伸びを四半期別に景気動向指数(D.I.)と比較すると,第1-2-19図のとおりである。これによると,電電公社通話料収入及び民放テレビ広告量の伸びは景気後退期に規則的に鈍化またはマイナスを示しているのに対し,内国通常郵便物数及び国際通話度数のそれは規則的な動きを示していない。このことは好不況期における一定期間の平均増加率を比較した第1-2-20図によって一層明らかである。郵便物数については,料金改定が行われているので,経済変動との関係はあまり明確ではない。
 電電公社通話料収入及び民放テレビ広告量は,両不況期とも景気の影響を受けていることが明らかであるが,国際通話度数の伸びは今回の不況に限って大幅な減少を示している。このような両不況期において見られる国際電話の景気反応の相違は,今回の不況が世界的な規模でしかも同時に発生したことによるものと考えられる。

第1-2-19図 景気動向指数と通信サービスの動き

第1-2-20図 好・不況期における通信サービスの平均増加率
 

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