昭和51年版 通信白書

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3 大規模集積回路技術及び磁気バブル技術

(1) 大規模集積回路技術
 集積回路(IC)は,機器の軽量化,小形経済化,動作の高速化,高信頼化が図れるものとして,電子工業の諸分野に広く使用されている。最近では,ICより更に集積度の大きな大規模集積回路(LSI)の実用化が進んでおり,更に,例えば記憶LSIについて,従来の数ミリ角当たり最大4キロビット程度のものを64キロビット以上のものに大容量化するなどの超LSI技術の研究が進められている。これは,将来の情報処理方式のみならず伝送方式,交換方式,端末機器を含め電気通信技術全般に対し大きく貢献することが期待されている。
(2) 磁気バブル技術
 電子計算機,電子交換機等の大容量記憶装置用記憶素子として,磁気バブル素子の研究が進められている。磁気バブルは,不揮発性(電源が切れても情報が消滅しない),高記憶密度,低消費電力のほか機械的可動部分がないほど従来の記憶素子にない特徴を持っているため,磁気ドラム,磁気ディスク等に代わる新しいファイルメモリとして期待されているものである。
 電電公社では,記憶密度の向上,動作マージンの拡大,信頼性の向上に重点をおいて研究開発が進められており,200万キロビット規模の磁気バブル記憶実験装置の試作に成功し,実用化に大きく前進している。
 

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