昭和52年版 通信白書

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第2節 情報化の動向

 正確で十分な量の情報は安定した社会生活を守り,必要な情報の不足や誤った情報の氾濫は社会に不安やパニックをもたらす。
 社会の規模が拡大し,社会生活が複雑化して行くに伴って,スムーズな社会生活を営んで行くのに必要な情報の量は増加する。従って,その情報を伝達する情報流通メディアも一層大規模かつ効率的にならざるをえない。
 例えば,銀行,証券等の金融業務,鉄道,航空等の予約業務などにみられるように,巨大化し全国に拡散した産業や行政機構は既にコンピュータを利用したデータ通信で大量の情報を一瞬のうちに伝達,処理しているし,また全国にはりめぐらされたテレビジョン放送ネット・ワークや大新聞社の通信網は世界のどこで起きた事件でも,その日のうちに解説やコメントまでつけて,各家庭に送り届けることができる。
 このように,我々の社会はいまや情報化社会という言葉そのままに情報に対する依存を強めており,情報の流通は食料品や工業製品などの流通,つまり物流と同等あるいはそれ以上の重要性を持つに至った。
 

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