昭和52年版 通信白書

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第7節 衛星通信の研究

1 通信方式

 電波研究所鹿島支所においては,50年度以来,離島通信,非常通信あるいは移動通信等小規模地球局衛星通信に有効なSSRA(周波数拡散ランダム接続)通信方式の改良について研究を進めている。従来のSSRA方式の欠点は,同時通信可能局数が小さいことであるが,改良方式では,妨害局信号による雑音成分を除去する方式を導入して,信号対雑音比の改善及び通信容量の増大が期待される。これら研究の成果は,CS実験計画の一環に組み込まれており,実験のための所要の準備が進められている。
 また,ミリ波(K-バンド)とセンチ波(C-バンド)切替方式によるTDMA等ミリ波周波数帯電波の有効利用についても検討を進めている。これらの基礎となるものは,ミリ波の衛星-地土間伝搬特性,特に降雨の影響である。このため,51年末に完成したETS-II型衛星用の高感度受信施設を用い,52年2月23日打ち上げられたETS-II型衛星からの電波の受信を行っている。この実験結果を参照して,降雨減衰シミュレータを開発し,ミリ波帯衛星通信方式の研究を進める予定である。
 

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